マキタのAC100V・100mm防じんマルノコ「KS4000FX」「KS4100F」。100mmの刃を9,000min⁻¹で回し、刃のまわりをカバーで覆って切りくずを集めながら切る丸のこで、硬質窯業系サイディング用のチップソーが付いてきます。
2009年2月に、125mmのKS5000FX・KS5100F・KS5200FX(逆勝手)と一緒に出たシリーズの100mm版です。KS4000FXはKS5000FXと、KS4100FはKS5100Fと取扱説明書が共通です。2機種の違いは集じんの方式とコード。KS4000FXは集じん機のホースをつなぐダストカバー、KS4100Fは切りくずを本体にためるダストボックスを標準で付けています。
この記事では、公式の仕様と取扱説明書をもとに、2機種の違いを整理しました。同じシリーズの125mm版KS5000FX・KS5100Fのほか、HiKOKIのコンセント式の集じん丸のこC5YE、マキタ18VのKS515D・KS516Dとも比べます。

KS4000FX/KS4100Fのスペック
| 項目 | マキタ KS4000FX ![]() |
マキタ KS4100F ![]() |
|---|---|---|
| 電源 | AC100V | AC100V |
| コード | 0.7m +ツナギコード5m |
5m |
| 消費電力 (電流) |
1,050W (11A) |
1,050W (11A) |
| モーター | ブラシ式 | ブラシ式 |
| のこ刃径 | 100mm | 100mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
27/17mm | 27/17mm |
| 傾斜 | 0〜45° | 0〜45° |
| 回転数 | 9,000min⁻¹ | 9,000min⁻¹ |
| 質量 | 2.5kg | 2.7kg |
| 寸法 (長さ×幅×高さ) |
254×228×214mm | 293×244×194mm |
| 集じん | ダストカバー (集じん機専用) |
ダストボックス (集じん機も可) |
| 平行定規 (ホルダ付き) |
2本ポール平行定規 | 2本ポール平行定規 |
| ブレーキ/LED | あり/あり | あり/あり |
| 標準で付くチップソー | A-50061 | A-50061 |
| 刃付きの価格 (税別) |
44,700円 | 46,900円 |
| のこ刃別売(SP)の価格 (税別) |
41,700円 | 43,900円 |
※2機種とも、外径96〜100mmの刃が使えます。A-50061は硬質窯業系サイディング用チップソーです。チップソー別売の品番は、KS4000FXSP/KS4100FSPです。
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年10月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 集じん機につなぐか、ダストボックスにためるかを選べて、別売品で後から付け替えもできる
- 硬質窯業系サイディング用のチップソーと2本ポール平行定規が付く(チップソー別売のSPもある)
- KS4000FXは2.5kg・長さ254mmの小ぶりな本体
- 角度調整のツマミが前後2か所にあり、直角と平行度の微調整もできる
デメリット
- 切込みは90°27mm・45°17mmで、厚い材料は切り落とせない
- KS4000FXは集じん機接続専用で、本体のコードは0.7m(ツナギコード5mが付属)
- KS4100Fは、ダストボックスに切りくずが2/3ほどたまったら捨てる手間がある
- コード式で、延長コードは2.0mm²で20mまでが目安
KS4000FXとKS4100Fの違いは、集じんの方式とコード

| 項目 | マキタ KS4000FX ![]() |
マキタ KS4100F ![]() |
|---|---|---|
| 標準の集じん部品 | ダストカバー (集じん機専用) |
ダストボックス (集じん機も可) |
| コード | 0.7m +ツナギコード5m |
5m |
| 質量 | 2.5kg | 2.7kg |
| 寸法 (長さ×幅×高さ) |
254×228×214mm | 293×244×194mm |
| 取扱説明書 | KS5000FXと共通 | KS5100Fと共通 |
| 刃付きの価格 (税別) |
44,700円 | 46,900円 |
| のこ刃別売(SP)の価格 (税別) |
41,700円 | 43,900円 |
100mmの刃と27mmの切込み深さ、9,000min⁻¹の回転数、2本ポール平行定規、付いてくるチップソー(A-50061)は2機種で同じです。
KS4000FXは、刃を覆うダストカバーのエルボに、集じん機のホースを差して使う「集じん機接続専用」の仕様。エルボは回るので、ホースの向きを作業に合わせて変えられます。本体のコードは0.7mと短く、コンセントまでは付属の5mのツナギコードでつなぎます。KS4100Fより39mm短く200g軽い、長さ254mm・2.5kgの本体です。
KS4100Fは、刃をダストボックスで覆い、切りくずを本体にためる仕様です。集じん機のホースをつながなくても切りくずを集められるため、高所作業や狭い場所にも持ち込みやすくなっています。切りくずが2/3ほどたまったら、ダストキャップのレバーを押して開け、本体の後ろを下にして捨てます。ダストキャップのゴムキャップを外せば、集じん機にもつなげます。ダストボックスを付けたまま本体を傾けて切ったり、安全カバーを開け閉めしたりすることも可能です。
2機種とも、別売のダストボックスアッセンブリ(部品番号 135271-1)とダストカバーアッセンブリ(135273-7)で、もう一方の仕様への付け替えが可能です。付け替えても、本体のコードの長さはそのままです。
刃・切込み深さ・回転数は2機種で同じ。KS4000FXは集じん機につなぐダストカバーで39mm短く200g軽く、KS4100Fはホースなしでも切りくずをためられるダストボックス仕様で、価格はKS4000FXより2,200円高くなります(どちらもチップソー付の本体)。

KS4000FX/KS4100Fの4つの特徴
- 2本ポール平行定規が付いて、ベースの前後で定規を支える
- 切込み深さは、レバー1本と安全カバーの目盛で合わせる
- 角度調整のツマミが前後2か所で、0〜45°に傾けられる
- 直角と平行度がずれたら、微調整ネジで合わせ直せる
このほか、ハンドルの上のスイッチで点けるLEDライトと、スイッチを切ると同時にかかるブレーキも2機種に付いています。トップガイドには0°と45°の刻印があり、墨線に合わせて切り進められます。
2本ポール平行定規が付いて、ベースの前後で定規を支える

付いてくる平行定規は、サイディングなどを同じ幅で何枚も切るためのガイドで、ガイドルールホルダをベースに取り付け、ベースの前後にある取り付け口に2本のポールを挿して固定するタイプ。右側・左側のどちらからでも取り付けられ、ガイドプレートを材料の側面にぴったり当ててレバーとツマミネジで締めます。
サイディングを同じ幅で何枚も切るとき、定規をベースの前後2か所で支えた状態で切り進められます。
切込み深さは、レバー1本と安全カバーの目盛で合わせる
切込み深さの調整は、深さ調整用レバーをゆるめてベースを上げ下げし、決まった位置でレバーを締めるだけ。安全カバーには5mmごとの目盛線があり、刃とベースが直角のときは、この目盛で大まかな深さに合わせられます。
正確な深さが必要なときは、ベースから出た刃の長さ(出しろ)を測って合わせるのが確実で、本体を傾けているときは目盛線が使えません。ベースの△印と凹ラインは、最大切込みにしたときの刃先の位置を示す印で、材料を切り進める途中で止めるときの目安になります。
角度調整のツマミが前後2か所で、0〜45°に傾けられる

本体を傾けるときは、ベースの前後2か所にある角度調整用のツマミナットをゆるめ、0〜45°の間で角度を決めてから締めます。前と後ろの両方で締めて角度を固定し、トップガイドの45°の刻印に墨線を合わせれば、45°の傾斜切断もそのまま始められる作りです。
深さ調整用レバーと前後のツマミナットを一度に全部ゆるめると、ベースが滑らかに上下しない場合があります。そのときは、深さ調整用レバーをいったん固定してツマミナットを締め、それから深さを合わせ直す順番です。
直角と平行度がずれたら、微調整ネジで合わせ直せる

刃とベースの直角と、ベースの側面と刃の平行は、出荷時に合わせた状態で届きます。使ううちにずれたときは、直角は微調整ネジで、平行度は止めネジをゆるめてベースの後ろ側を横に動かして合わせ直せます。
長く使ってずれたときも自分で調整できるのは便利で、調整のあとはベニヤ板などを試し切りして確かめます。
KS4000FX/KS4100Fを選ぶときに確認したい4つのポイント
切込みは90°で27mm、45°で17mm
2機種とも、刃を直角にしたときの最大切込みは27mm、45°に傾けたときは17mm。これより厚い材料は、1回で切り落とせません。
直角に切る板が27mm以内で、45°に傾けて切る板も17mm以内なら、最大切込みの制約は気にしなくて大丈夫です。厚い材料も切る場合は、同じシリーズの125mm版と比べておくと分かりやすく、その違いはこのあとの比較にまとめました。
付いてくる刃は硬質窯業系サイディング用。ほかの材料は刃を替える
チップソー付きの品番に付いてくるのは、硬質窯業系サイディング用チップソー(A-50061・刃数16)。KS4000FXSP・KS4100FSPはチップソーが別売です。取扱説明書の別販売品の表には、100mmのチップソーとして次の種類が載っています。
| 用途 | 種類 | 部品番号(刃数) |
|---|---|---|
| 硬質窯業系用 | プレミアムオールダイヤチップソー | A-50011(10) |
| 硬質窯業系用 | オールダイヤチップソー | A-50049(10) |
| 硬質窯業系用 | サイディング用チップソー | A-50061(16) |
| 窯業系用 | サイディング用チップソー | A-30374(16) |
| 金属系用 | サイディング用チップソー | A-30396(30) |
| 石工ボード用 | 石工ボード用チップソー | A-40923(32) |
| 石工ボード用 | 石工ボード用チップソー(薄刃) | A-49389(36) |
金属サイディングを切るときは、金属側を下にして、切り落とす側の幅を20mm以上とります。金属側を上にすると表面のバリが大きくなるほか、切り落とす幅が20mmより狭いと表面のまくれが大きくなるためです。硬質窯業系サイディングを切るのが中心なら、付いてくる刃のままで使い始められます。
集じん機につなぐときは、フロントカフス38を差し込む
集じん機につなぐ前に、ホース先端の接続部品が「フロントカフス38」か確認します。これを本体の集じん口(KS4000FXはエルボ、KS4100Fはダストキャップ)に直接差し込み、ホースジョイント22-28は使いません。ホースを延長したい場合は、別売のホース28(フロントカフス22と38を同梱)を集じん機のホースに足してつなぎます。
KS4000FXは集じん機接続専用なので、集じん機とホースを用意して使う仕様です。手持ちの集じん機のホースの先が合わないときは、工具の集じん口に合うカフスを付けてつなぎます。集じん機を置かずに切る場面が多いなら、ダストボックスで切りくずを集められるKS4100Fも候補になります。
コードの長さと延長コードを確認
本体のコードは、KS4000FXが0.7m(5mのツナギコードが付属)、KS4100Fが5m。電流は2機種とも11Aで、取扱説明書では、太さ2.0mm²の延長コードなら20m、1.25mm²なら10mまでを長さの目安にしています。
コンセントから離れた場所で切るときは、この目安に合う太さと長さの延長コードを用意します。コンセントの近くで切るのが中心なら、延長コードは短く済みます。
他の防じん丸のこと比較
比べるポイントは、厚い材料も切るか、100mmと125mmの刃を付け替えて使いたいか、コードなしで使いたいかの3つです。
KS5000FX/KS5100F(マキタ AC100V・125mm):厚い材料も切る場合
| 項目 | マキタ KS5000FX ![]() |
マキタ KS5100F ![]() |
マキタ KS4000FX ![]() |
マキタ KS4100F ![]() |
|---|---|---|---|---|
| のこ刃径 | 125mm | 125mm | 100mm | 100mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
39/25.5mm | 39/25.5mm | 27/17mm | 27/17mm |
| 回転数 | 7,000min⁻¹ | 7,000min⁻¹ | 9,000min⁻¹ | 9,000min⁻¹ |
| 質量 | 2.6kg | 2.9kg | 2.5kg | 2.7kg |
| コード | 0.7m | 5m | 0.7m | 5m |
| 標準で付くチップソー | A-50083 | A-50083 | A-50061 | A-50061 |
| 標準小売価格 (税別・刃付き) |
46,800円 | 49,200円 | 44,700円 | 46,900円 |
※KS4000FXとKS5000FXには、ツナギコード5mが付属します。チップソーはどれも硬質窯業系サイディング用です。
同じシリーズの125mm版で、KS5000FXはKS4000FXと、KS5100FはKS4100Fと取扱説明書が共通。集じん機接続専用のダストカバーとダストボックスという組み合わせも、コードの長さも同じです。125mmには、逆勝手で集じん機接続専用のKS5200FXもあります。
KS5000FX・KS5100Fは切込みが12mm深い90°39mm。KS4000FX・KS4100Fは100〜200g軽く、価格は2,100〜2,300円安くなります(どれもチップソー付の本体)。
C5YE(HiKOKI AC100V):100mmと125mmの刃を付け替えて使いたい場合
| 項目 | HiKOKI C5YE ![]() |
マキタ KS4000FX ![]() |
マキタ KS4100F ![]() |
|---|---|---|---|
| のこ刃径 | 100〜125mm | 100mm | 100mm |
| 100mm刃の切込み (90°/45°) |
35/20mm | 27/17mm | 27/17mm |
| 125mm刃の切込み (90°/45°) |
47/30mm | ─ | ─ |
| モード | パワー/サイレント | ─ | ─ |
| 回転数 | 7,000/3,500min⁻¹ | 9,000min⁻¹ | 9,000min⁻¹ |
| モーター | ACブラシレス | ブラシ式 | ブラシ式 |
| 質量 | 2.4kg | 2.5kg | 2.7kg |
| コード | 0.5m | 0.7m | 5m |
| 集じん | コレクトカバー | ダストカバー | ダストボックス |
| 標準で付くのこ刃 | 別売 | A-50061 | A-50061 |
| のこ刃別売の価格 (税別) |
47,100円 | 41,700円 | 43,900円 |
※KS4000FXにはツナギコード5m、C5YEには継ぎコード5mが付属します。C5YEの回転数はパワー/サイレントの順、質量はのこ刃・コード除く値です。C5YEのコレクトカバーは集じん機接続専用で、ダストボックスは別売です。KS4000FX/KS4100Fの価格は、チップソー別売のSPのものです。
HiKOKIのコンセント式の集じん丸のこで、100mmと125mmのどちらの刃も付けられます。100mmの刃でも90°で35mmまで切れて、回転数を半分の3,500min⁻¹に下げるサイレントモードも付いています。
C5YEは刃径を付け替えられて、音を下げるモードも持つ機種。のこ刃別売どうしで比べると、KS4000FXSPより5,400円高くなります。
KS515D/KS516D(マキタ 18V):コードなしで使いたい場合
| 項目 | マキタ KS515D ![]() |
マキタ KS516D ![]() |
マキタ KS4000FX ![]() |
マキタ KS4100F ![]() |
|---|---|---|---|---|
| 電源 | 18V | 18V | AC100V | AC100V |
| のこ刃径 | 125mm | 125mm | 100mm | 100mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
47/30mm | 47/30mm | 27/17mm | 27/17mm |
| 回転数 | 5,400min⁻¹ (自動変速) |
5,400min⁻¹ (自動変速) |
9,000min⁻¹ | 9,000min⁻¹ |
| 質量 | 2.8kg | 2.7kg | 2.5kg | 2.7kg |
| 集じん | ダストボックス | ダストカバー | ダストカバー | ダストボックス |
| 防じん・防滴 | あり (APT) |
あり (APT) |
─ | ─ |
| 集じん機との無線連動 | 対応 (要別売品) |
対応 (要別売品) |
─ | ─ |
| 標準で付くのこ刃 | チップソー別売 | チップソー別売 | A-50061 | A-50061 |
| 本体の価格 (税別) |
54,600円 | 52,400円 | 44,700円 | 46,900円 |
| 電池2個・充電器セット (税別) |
113,400円 | 111,200円 | ─ | ─ |
※KS4000FX/KS4100Fはチップソー付の価格です。KS515D/KS516Dの質量はバッテリ含む値で、本体のみはKS515DZ/KS516DZ、セットはKS515DRGX/KS516DRGX(電池2個・充電器・ケース付き)です。KS4000FX・KS4100Fには、SP(チップソー別売)もあります。
同じマキタの防じんマルノコの18V版で、集じん機接続専用のダストカバー(KS516D)とダストボックス(KS515D)という組み合わせも、別売品で付け替えられる点も同じ形です。切断の負荷に合わせて回転が自動で切り替わります。切りくずを集める機能とは別に、本体の防滴・防じんの仕組み(APT)も付いています。別売品を使えば、集じん機の運転を工具に無線で連動させられます。
KS515D・KS516Dは電源コードなしで使えて、切込みは90°47mm。ただし、KS516Dは集じん機のホースにつないで使います。電池2個・充電器付きのセットで買うと111,200円(KS516D)からですが、KS4000FX・KS4100Fは電池も充電器も要りません。
電動工具なびの見解

コンセントの取れる現場で、窯業系サイディングなど厚さ27mmまでの板を、粉じんを抑えながら切るなら、KS4000FX・KS4100Fは候補になります。
100mmの刃を9,000min⁻¹で回す本体に、硬質窯業系サイディング用のチップソーと2本ポール平行定規が付き、集じん機につなぐダストカバーか、切りくずをためるダストボックスかを選べるうえ、あとから別売品で付け替えられるのも、この2機種の特徴です。集じん機につないで使うなら、39mm短く200g軽いKS4000FX。ホースを引き回したくない場面が多いなら、切りくずを本体にためるKS4100Fが候補です。
一方、切込みは90°で27mmまで。厚い材料も切る場合は、125mm版のKS5000FX・KS5100Fと、切込み深さと価格の違いを比べて選んでください。








