ホームセンターのDCMが2018年に発表した、10.8V・85mmの小型コードレス丸のこ「T-CS108V」。2018年発表時の本体価格は4,480円で、バッテリーと充電器は別売です。
本体のみを購入し、別売のバッテリーと充電器をそろえて、騒音や重さを測ったり、DIYでよく使う木材のSPF材(1×4材)を直角に切ったりしてみました。同じ85mmクラスのマキタHS300D・HS301Dとも比べながら紹介します。

T-CS108Vのスペック

| 項目 | DCM T-CS108V ![]() |
|---|---|
| 電源 | 10.8V |
| のこ刃径 | 85mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
24mm/19mm |
| 回転数 | 2,400min⁻¹ |
| 質量 | 1.75kg |
| 騒音 (実測・空回し) |
89dB |
| 本体のみの価格 (2018年の発表時) |
4,480円 |
※4,480円は、DCMが2018年の発表時に出した価格で、税込か税別かは書かれていません。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 2018年の発表時の価格は4,480円
- 空回しの騒音が実測89dB(これまで測った丸のこの中で最も小さい数字。C1205DA・C1205DYAと同じ)
- 45°に傾けても19mmまで切り込める
- 平行定規が付いている
デメリット
- 90°の切込み深さは24mm(2×4材は1回では切り落とせない)
- バッテリー・充電器は別途用意(2026年8月時点では新品が手に入りにくい)
- 質量は1.75kg
T-CS108Vの3つの特徴
- 45°まで傾けられ、1×4材を斜めに切れる深さがある
- 平行定規が最初から付いている
- ベースの先端に、墨線合わせの切り欠きと目盛りがある
45°まで傾けられ、1×4材を斜めに切れる深さがある

ベース(材料に載せる底板)の前側にあるノブをゆるめると刃を0〜45°の範囲で傾けられます。角度はノブの上にある目盛りで合わせます。
45°に傾けたときの切込み深さは19mm。SPFの1×4材の厚さも19mmなので、カタログの数字の上では、斜めにぎりぎり切り落とせる深さです。
ここでいう45°は、板の厚み方向を斜めに切る角度です。棚の天板の角を落とすような工作が候補ですが、厚さ19mmでは切込みに余裕がなく、45°での切断は試していません。
平行定規が最初から付いている

本体のみの箱にも、平行定規が入っていました。のこ刃は最初から本体に取り付けられています。
平行定規は、ベースに差し込んで板の端に当て、端から同じ幅で縦に切るための道具で、細長い板を何枚も切り出したいときに使います。
同じ幅で縦に切る作業をするなら、定規を買い足さずに始められます。
付いているのこ刃は、外径85mm・内径15mm、刃数20のチップソー。替刃を買うときは、外径だけでなく内径15mmに合うかも確かめてください。
ベースの先端に、墨線合わせの切り欠きと目盛りがある

ベースの先端にあるのは、刃の位置を示す切り欠き。材料に引いた墨線(切る位置の線)にこれを合わせてから、スイッチを入れて押し進めます。
切り欠きの左右にはcm単位の目盛りも入っています。墨線から何cmずれているかをその場で読めるので、切り始めの位置を合わせやすくなります。
騒音を実測:空回しで89dB
騒音は、騒音計を本体のすぐそばに置き、刃を空回しした状態で測りました。どの機種も同じやり方で測っているので、機種どうしの比較に使えます。なお、板を切っているときの音は、今回は測っていません。

89dBは、2026年9月時点で、これまで測った丸のこの中で最も小さい数字です(HiKOKIのC1205DA・C1205DYAと同じ)。
同じ85mmのマキタHS301Dは90dB、HS300Dは91dBで、3機種の差は1〜2dBしかありません。一方、18Vで125mmのHS475Dより8dB、165mmのHS611Dより10dB小さい実測値でした。
T-CS108Vを選ぶときに確認したい3つのポイント
90°の切込み深さは24mm
切込み深さは90°で24mm。厚さ38mmの2×4材は、1回では切り落とせません。
実際に切ったSPFの1×4材のほか、厚さ24mm以内の合板や野地板なら、直角に切れます。使う板がこの厚さ以内に収まるなら、切込みの浅さは気になりません。
後で比べる125mmのC1205DAは切込みが47mmあり、厚さ38mmの2×4材も直角で切り落とせます。
バッテリーと充電器の入手について

箱にも書かれているとおり本体のみの商品なので、バッテリーと充電器は別に買う必要があります。今回は、DCMの10.8Vの1.5Ahバッテリーと充電器を別にそろえました。このバッテリーは、2018年当時のDCMの10.8Vシリーズと共通のものです。
| 品番 | 内容 | 価格 |
|---|---|---|
| T-CS108V今回購入 | 本体のみ(バッテリー・充電器別売) | 4,480円 |
※価格は2018年の発表時のものです。
気をつけたいのは、手に入りやすさ。2026年8月時点で、DCM公式の今の10.8Vシリーズの商品ページにはT-CS108Vが載っておらず、大手の通販サイトでも在庫切れでした。
本体・バッテリー・充電器のどれか1つでも手に入らないと、T-CS108Vは使えません。すでにT-CS108Vに使えるDCMの10.8Vバッテリーと充電器を持っている人なら、本体を探すだけで済みます。
質量は1.75kg

DCMの公表している質量は1.75kgで、1.5Ahのバッテリーを付けて量ると1,654gでした。

作業台の上で板をたまに切るだけなら、重さの優先度は下がります。長く使う人や、何度も持ち替える人は気にしたい点です。
他の丸のこと比較
HS301D(マキタ 10.8V):これからバッテリーごとそろえる場合
| 項目 | マキタ HS301D ![]() |
DCM T-CS108V ![]() |
|---|---|---|
| 切込み深さ (90°) |
25.5mm | 24mm |
| 回転数 | 1,500min⁻¹ | 2,400min⁻¹ |
| 質量 | 1.5kg | 1.75kg |
| 騒音 (空回し) |
90dB | 89dB |
| 付属品 | チップソー 六角棒スパナ |
チップソー 平行定規 |
| 本体のみの価格 | 14,200円 | 4,480円 |
| バッテリー・ 充電器付きセット |
23,800円 | ─ |
※T-CS108Vの価格は、2018年の発表時のものです。
マキタの10.8Vスライド式バッテリー(CXT)で動く85mm機です。T-CS108Vと比べると切込みは1.5mm深く、空回しの騒音は1dBしか違いません。表の質量差は250gですが、測り方がそろっているとは限りません。
違いが大きいのは、バッテリーまわりです。
HS301Dは今も売られており、バッテリーと充電器付きのセット(HS301DSH)も選べます。CXTのクリーナーやドライバーとバッテリーを使い回せます。T-CS108Vは、使えるDCMの10.8Vバッテリーと充電器をすでに持っていれば本体だけで使えます。
HS300D(マキタ 10.8V差込式):差込式バッテリーを持っている場合
| 項目 | マキタ HS300D ![]() |
DCM T-CS108V ![]() |
|---|---|---|
| 切込み深さ (90°) |
25.5mm | 24mm |
| 回転数 | 1,400min⁻¹ | 2,400min⁻¹ |
| 質量 | 1.4kg | 1.75kg |
| 騒音 (空回し) |
91dB | 89dB |
| 本体のみの価格 | 14,100円 | 4,480円 |
| バッテリー・ 充電器付きセット |
25,500円 | ─ |
※T-CS108Vの価格は、2018年の発表時のものです。
マキタの10.8Vでも、グリップに差し込む「差込式」のバッテリーで動く85mm機です。表の質量差は350gですが、測り方がそろっているとは限りません。空回しの騒音は2dB大きい実測値でした。
T-CS108Vとの違いは使うバッテリーで、HS300Dはマキタの差込式10.8Vバッテリーで動きます。
C1205DA(HiKOKI 10.8V・125mm):2×4材も切る場合
| 項目 | HiKOKI C1205DA ![]() |
DCM T-CS108V ![]() |
|---|---|---|
| のこ刃径 | 125mm | 85mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
47mm/30mm | 24mm/19mm |
| 質量 (バッテリー込み) |
2.3kg | 1,654g (実際に量った値) |
| 騒音 (空回し) |
89dB | 89dB |
| 本体のみの価格 | 39,500円 | 4,480円 |
※T-CS108Vの価格は、2018年の発表時のものです。
同じ10.8Vの機種で、刃は125mm。切込みが47mmあるので、2×4材も直角に切れます。空回しの騒音は、T-CS108Vと同じ89dBでした。
2×4材まで切る場合はC1205DA。薄い板だけなら、T-CS108Vのほうが表のバッテリー込みの質量で600g以上軽く、本体のみの価格は3万円以上の差があります(T-CS108Vは2018年の発表時の価格)。
電動工具なびの見解

T-CS108Vに使えるDCMの10.8Vバッテリーと充電器をすでに持っていて、1×4材や合板をたまに切るだけなら、T-CS108Vは候補になります。
空回しの騒音は、これまで測った丸のこの中で最も小さい89dB。2018年の発表時の価格はマキタの85mm機の半分以下。それでいて45°で19mm切り込め、平行定規も付いています。
一方、2026年8月時点では、本体・バッテリー・充電器とも新品が手に入りにくくなっています。2×4材を切る予定がある場合はC1205DA、これからバッテリーごとそろえる場合はHS301Dと、切込み深さやバッテリーの手に入りやすさを比べて選んでください。





