マキタの10.8V・85mm充電式マルノコ「HS301D」。CXTと呼ばれる10.8Vのスライド式バッテリで動く小型の丸ノコで、CXTのクリーナーやドライバーとバッテリを共用できるサブ機の位置づけです。
本体のみのHS301DZを購入し、騒音を測って、SPF材(木材)の「1×4(ワンバイフォー)」サイズを直角に切ってみました。差込式バッテリの兄弟機HS300Dとも比べながら紹介します。

HS301Dのスペック

| 項目 | マキタ HS301D ![]() |
|---|---|
| バッテリ | 10.8V スライド式 (CXT) |
| のこ刃径 | 85mm |
| 切込み深さ (90°) |
25.5mm |
| 回転数 | 1,500min⁻¹ |
| 質量 | 1.5kg |
| 騒音 (実測・空回し) |
90dB |
| LEDライト | なし |
| 本体のみの価格 (税別) |
14,200円 |
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年9月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
なお、刃を傾けて斜めに切ることもできます。
メリット
- クリーナーやドライバーと同じ、CXTの10.8Vスライド式バッテリで使える
- 質量1.5kgで、片手で持ち上げられる
- 空回しの騒音が実測90dB(これまで測った丸のこの中で、これより静かだったのは89dBの3機種)
- 本体のみ14,200円で、のこ刃が付いている
デメリット
- 切込み深さは25.5mmまで(2×4材の厚さ38mmには届かない)
- 集じん機につなぐアダプタは別途用意
- LEDライトは非搭載
HS301Dの4つの特徴
- CXTの10.8Vスライド式バッテリで動く
- 1.5kgで、片手で扱える
- ブロワで刃先の切り粉を吹き飛ばす
- 本体のみの品番にも、のこ刃が付いている
CXTの10.8Vスライド式バッテリで動く

HS301Dは、マキタの10.8Vスライド式バッテリ(CXT)で動きます。CXTのクリーナーやインパクトドライバーを持っていれば、そのバッテリを差し替えるだけで使えます。
兄弟機のHS300Dは、同じ10.8Vでもグリップに差し込む「差込式」。写真のとおりグリップの末端の形がまったく違うので、バッテリどうしに互換性はありません。
マキタは、スライド式バッテリによる耐久性の向上も特徴に挙げています。
手持ちのバッテリがスライド式なら、本体のみのHS301DZを買い足すだけで丸ノコが使えます。
1.5kgで、片手で扱える

質量は1.5kgで、本体を片手で持ち上げやすい重さです。
グリップは細く疲れにくい形です。切るときは、板を安定させて、手が刃に近づかないようにしてください。
ブロワで刃先の切り粉を吹き飛ばす

モーターの風を刃先に送って切り粉を吹き飛ばす、ブロワ機能付き。
板に引いた切断位置の線(墨線)が切り粉で隠れにくくなる半面、ダストボックスは付いていないため、切り粉は周りに飛び散ります。
本体のみの品番にも、のこ刃が付いている

本体のみのHS301DZの箱には、本体と取扱説明書が入っていて、のこ刃は本体に取り付けた状態でした。付いているのは一般木材用のチップソー(A-19118)と、刃を交換するための六角棒スパナです。
| 品番 | 内容 | 標準小売価格(税別) |
|---|---|---|
| HS301DZ今回購入 | 本体のみ(バッテリ・充電器別売) | 14,200円 |
| HS301DSH | バッテリ1個・充電器付き | 23,800円 |
※HS301DSHのバッテリはBL1015(1.5Ah)、充電器はDC10SAです。
どちらの品番もチップソーと六角棒スパナが付きます。セット品との差は9,600円で、この差額がバッテリ1個と充電器のぶんです。

本体の銘板にある表示は「使用できる丸ノコ:80〜85mm 木工用」。替刃は、この径の木工用が対象です。買う前に、HS301Dに対応する刃かも確認してください。
騒音を実測:空回しで90dB
騒音は、騒音計を本体のすぐそばに置き、刃を空回しした状態で測りました。どの機種も同じやり方なので、機種どうしの比較に使えます。

HS301Dの90dBは、これまで測った丸のこの中では静かなほうです。これより静かだったのは、89dBのC1205DA・C1205DYA・T-CS108Vの3機種でした。兄弟機のHS300Dも91dBと、ほぼ同じ値でした。
18Vで125mmのHS475Dは97dB、165mmのHS611Dは99dBでした。HS301Dはこれらより7〜9dB小さいため、音の大きさを気にして丸ノコを選ぶ場合は、この差が判断材料になります。
HS301Dを選ぶときに確認したい3つのポイント
切込み深さと2×4材の切断について
切込み深さは90°で25.5mm。厚さ38mmの2×4材は、1回では切り落とせません。
一方、SPFの1×4材は実際に直角に切りました。合板や野地板も、厚さ25.5mm以内で直角に切るなら切込みは足ります。こうした板だけを使うなら、2×4材を1回で切れない点は気にしなくてよさそうです。
切込みが47mmある125mmクラスなら、2×4材も1回で切り落とせます(後の比較で紹介します)。
集じん機につなぐアダプタは別途用意

HS301Dは集じん機に接続できますが、つなぐための集じんアダプタは付属していません。写真では、別売のアダプタに、ホースとの接続部品「カフス22」も付けています。
ダストボックスも無いため、何もつながなければ切り粉は周りに飛びます。周りに飛んでも困らず、あとで掃除できる場所なら、この点はあまり気になりません。
LEDライトについて
HS301DにはLEDライトがありません。
暗い物置やガレージの奥など、手元が見えにくい場所で使う場合は、手元を照らすライトを別に用意することになります。
他の丸ノコと比較
HS300D(マキタ 10.8V差込式):差込式バッテリを持っている場合
| 項目 | マキタ HS300D ![]() |
マキタ HS301D ![]() |
|---|---|---|
| バッテリ | 差込式 | スライド式 (CXT) |
| 回転数 | 1,400min⁻¹ | 1,500min⁻¹ |
| 質量 | 1.4kg | 1.5kg |
| 騒音 (空回し) |
91dB | 90dB |
| 本体のみの価格 | 14,100円 | 14,200円 |
| バッテリ・ 充電器付きの価格 |
25,500円 | 23,800円 |
※バッテリ・充電器付きは、HS301DSHがBL1015・DC10SA、HS300DWがBL1013・DC10WAの組み合わせです。

刃の径も切込み深さも同じで、回転数は100min⁻¹、質量は100g、騒音は1dBしか違いません。
違うのは使うバッテリの形式で、HS301Dはスライド式(CXT)、HS300Dは差込式です。どちらのバッテリも持っていない場合、バッテリ・充電器付きの価格はHS301DSHのほうがHS300DWより1,700円安くなります。
C1205DA(HiKOKI 10.8V・125mm):同じ10.8Vで2×4材も切る場合
| 項目 | HiKOKI C1205DA ![]() |
マキタ HS301D ![]() |
|---|---|---|
| のこ刃径 | 125mm | 85mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
47mm/30mm | 25.5mm/未掲載 |
| 回転数 | 4,500min⁻¹ | 1,500min⁻¹ |
| 質量 | 2.3kg (BSL1250MBT装着時) |
1.5kg |
| 騒音 (空回し) |
89dB | 90dB |
| LEDライト | あり | なし |
| 本体のみの価格 | 39,500円 | 14,200円 |
HiKOKIの10.8Vで動く125mmの丸ノコで、切込みが47mmあるので2×4材も直角なら切れます。空回しの騒音も、HS301Dと同じくらい静かでした。
そのかわり、バッテリを付けた質量で比べると800g重く、本体のみの価格では25,300円高くなります。
同じ10.8Vでも、C1205DAはHiKOKI、HS301DはマキタのCXTバッテリで動くため、バッテリどうしは共用できません。
HS474D/HS475D(マキタ 18V・125mm):マキタで2×4材まで切る場合
| 項目 | マキタ HS474D ![]() |
マキタ HS475D ![]() |
マキタ HS301D ![]() |
|---|---|---|---|
| バッテリ | 18V | 18V | 10.8V スライド式 (CXT) |
| 切込み深さ (90°/45°) |
47mm/30mm | 47mm/30mm | 25.5mm/未掲載 |
| 回転数 | 5,400min⁻¹ | 5,400min⁻¹ | 1,500min⁻¹ |
| 質量 | 2.7kg | 2.7kg | 1.5kg |
| 騒音 (空回し) |
─ | 97dB | 90dB |
| 本体のみの価格 | 45,900円 | 47,500円 | 14,200円 |
マキタ18Vの125mm丸ノコで、切込みが47mmあり、2×4材も直角なら1回で切れます。回転数はHS301Dの3倍以上です。
HS475Dの空回しの騒音は、HS301Dより7dB大きい実測値でした。
HS474D/HS475Dと比べると、HS301Dは切込みが25.5mmまでのかわりに、1.2kg軽く、本体のみの価格は3万円以上安くなります。
電動工具なびの見解

CXTの10.8Vバッテリをすでに持っていて、1×4材や合板を切る小さな丸ノコが欲しいなら、HS301Dは候補になります。
本体のみ14,200円で、のこ刃まで付いてくるので、手持ちのバッテリでその日から使い始められます。空回しの騒音は、これまで測った丸のこの中では静かなほうでした。なお、今回切ったのはSPFの1×4材の直角切りなので、それ以外の切り進みや仕上がりまでは、この記事では判断できません。
一方、切込み深さは25.5mmまでで、2×4材は1回では切り落とせません。2×4材を切る予定がある場合や、マキタの18Vをすでに持っている場合は、HS474D/HS475Dと、切込み深さや使うバッテリの違いを比べて選んでください。






