2017年9月に発売された、マキタの18V・165mm丸のこ「HS631D」は、マキタ18Vの165mm機のうち、90°で66mmまで切れる厚切りの定番です。
本体のみのHS631DZSを購入し、騒音の測定と、SPFの1×4材・2×4材の直角切りをしました。同じマキタの18V・165mm機HS611Dとも比べながら紹介します。

HS631Dのスペック

| 項目 | マキタ HS631D ![]() |
|---|---|
| 電源 | 18V |
| のこ刃径 | 165mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm |
| 切込み深さ (左5°) |
55.5mm |
| 回転数 (自動変速) |
5,000min⁻¹ |
| 質量 | 3.0kg |
| 防じん防滴 | APT |
| 無線連動 (AWS) |
非対応 |
| 付属の刃 | 鮫肌チップソー A-64353 |
| 騒音 (実測) |
99dB |
| 本体のみの価格 (税別) |
45,900円 |
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年9月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 90°66mm・45°46mmまで切れる
- 深く切れるのに、質量は3.0kg
- 好きな深さを覚えさせておけるストッパと、ベースの平行を直せる微調整機構が付いている
- 本体のみの価格は45,900円
デメリット
- 集じん機との無線連動(AWS)は非対応
- 集じん機につなぐノズルは別途用意
- 回転は自動変速のみで、騒音の実測値は99dB
- 本体のみのHS631DZSは、ケースも別途用意
HS631Dの2つの特徴
- 90°で66mmまで切れる
- 深さのストッパと平行度の調整で、同じ切り方をくり返しやすい
90°で66mmまで切れる
HS631Dの切込み深さは、刃を直角にしたときが66mm、45°に傾けたときが46mm。
直角切りが57mmまでのHS611Dとは、厚さ57mm超〜66mmで差が出ます。たとえば厚さ60mm前後の角材も、仕様上は直角切りで1回で切れる範囲です。
刃を左に5°傾けたときも、55.5mmまで切れます。
それでいて、質量は3.0kg(マキタ公表値)。
深さのストッパと平行度の調整で、同じ切り方をくり返しやすい

切込み深さを決めるレバーの根元に、好きな深さを覚えさせておけるストッパが付いています。同じ深さの溝を何本も切るときに、毎回目盛りを合わせ直さずに済みます。

材料に載せるアルミの底板(ベース)には、刃との平行がずれたときに直せる微調整機構があります。材料の端に沿って切る平行定規を締めるツマミも、固定の精度を上げた形です。
ほかに、墨線を後ろ側から確かめるための切り欠きもベースにあり、切り進めながら線を目で追える作りです。
騒音を実測:99dB(HS611Dと同じ)
騒音計を本体のすぐそばに置き、刃を空回しした状態で測りました。どの機種も同じやり方なので、機種どうしの比較に使えます。

HS631Dの実測値は99dB。これまで測った丸のこの中では、真ん中あたりの値です。
HS611Dで測った値も99dBで、差はありません。チャートのHS610D/HS611Dは、測ったHS611Dの値で、HS610Dは同じ作りなので同じ値として載せています。
HS631Dを選ぶときに確認したい3つのポイント
無線連動は非対応。集じん機につなぐノズルは別途用意

HS631Dは、集じん機と無線でつながる「無線連動(AWS)」に対応していません。
そのため、HS631Dのスイッチに合わせて集じん機を自動運転させる使い方はできません。集じん機を使うなら、丸のことは別に、集じん機側のスイッチを入り切りする手間がかかります。

また、集じん機のホースをつなぐには、別売の集じん用ノズルが要ります。写真では、別売のノズルに、ホースとの接続部品「カフス22」を付けています。
集じん機を使わない場合や、切り粉が周りに飛んでもかまわない場合は、この条件は関係ありません。
回転は自動変速のみ
HS631Dの回転数は5,000min⁻¹で、回転の制御は負荷に合わせて自動で調整する自動変速だけ。静音モードや仕上げモードのように、自分で選べるモードはありません。
実測99dBの音を、モードで下げることはできません。
周囲への音が気になる場所で使うなら、確認したい点です。周りへの音を気にしなくてよい作業場なら、モードの有無は選ぶ条件になりません。
本体のみのHS631DZSは、ケースも別途用意

購入した本体のみのHS631DZSの箱を開けると、本体(鮫肌チップソー付き)・取扱説明書・平行定規が出てきました。
| 型式 | 内容 | 本体色 | 標準小売価格(税別) |
|---|---|---|---|
| HS631DGXS | 電池2個・充電器・ケース付き | 青 | 104,700円 |
| HS631DGXSB | 同上 | 黒 | 104,700円 |
| HS631DZS今回購入 | 本体のみ | 青 | 45,900円 |
| HS631DZSB | 本体のみ | 黒 | 45,900円 |
※セットの中身は、バッテリBL1860B×2・充電器DC18RF・ケースです。

セット品は104,700円で、本体のみとの差の58,800円は、6.0Ahのバッテリ2本・充電器DC18RF・ケースのぶんです。
本体のみのHS631DZSには、バッテリと充電器に加えてケースも付きません。現場に持ち出すなら、手持ちの収納で足りるか確認してください。マキタの18Vバッテリと充電器を持っている人なら、本体のみで始められます。
他の165mm丸のこと比較
HS610D/HS611D(マキタ 18V):無線連動が欲しい場合
| 項目 | マキタ HS610D ![]() |
マキタ HS611D ![]() |
マキタ HS631D ![]() |
|---|---|---|---|
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/41mm | 57/41mm | 66/46mm |
| 防じん防滴 | APT | APT | APT |
| 無線連動 (AWS) |
非対応 | 対応 | 非対応 |
| 質量 | 3.0kg | 3.0kg | 3.0kg |
| 騒音 (実測) |
─ | 99dB | 99dB |
| 本体のみの価格 | 41,500円 | 45,800円 | 45,900円 |
質量・回転数・付属の刃・防じん防滴のAPTは同じで、騒音の実測もHS611DとHS631Dのどちらも99dBでした。
本体のみの価格はHS611Dとは100円しか違わず、HS610DならHS631Dより4,400円安くなります。
違いは切込みの深さと無線連動で、HS631Dは57mmを超える厚さまで切れ、HS611Dは集じん機と無線で連動できます。
C1806DB(HiKOKI 18V):HiKOKIの電池を持っている場合
| 項目 | HiKOKI C1806DB ![]() |
マキタ HS631D ![]() |
|---|---|---|
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 66/46mm |
| 反対側に5° 傾けたときの深さ |
57mm (逆5°) |
55.5mm (左5°) |
| モード | パワー/サイレント | 自動変速のみ |
| 騒音 (実測・通常/静音) |
99dB/97dB | 99dB/ー |
| 質量 | 3.2kg | 3.0kg |
| 集じん機につなぐ部品 | ダストアダプタ付属 | ノズル別売 |
| 集じん機との無線連動 | 対応 | なし |
| 本体のみの価格 | 46,700円 | 45,900円 |
※C1806DBの回転数は、パワー4,500min⁻¹、サイレント2,500min⁻¹です。
切込みの深さは同じ66mmです。
C1806DBはサイレントモードがあり、ダストアダプタが最初から付き、集じん機との無線連動にも対応しています。一方のHS631Dは、本体のみの価格が800円安く、公表質量で200g軽くなります。
HS001G/HS002G(マキタ 40Vmax):仕上げモードが欲しい場合
| 項目 | マキタ HS001G ![]() |
マキタ HS002G ![]() |
マキタ HS631D ![]() |
|---|---|---|---|
| 電源 | 40Vmax | 40Vmax | 18V |
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 66/46mm | 66/46mm |
| 切込み深さ (左5°) |
42mm | 42mm | 55.5mm |
| モード | スピード/仕上げ | スピード/仕上げ | 自動変速のみ |
| 防じん防滴 | APT+IP56 | APT+IP56 | APT |
| 無線連動 (AWS) |
非対応 | 対応 | 非対応 |
| 質量 | 3.3kg | 3.3kg | 3.0kg |
| 本体のみの価格 | 49,800円 | 51,400円 | 45,900円 |
※HS001G/HS002Gの回転数は、スピード5,500min⁻¹、仕上げ4,100min⁻¹です。
同じ66mmの切込みを持つ40Vmaxの機種です。仕上げモードで回転数を5,500min⁻¹から4,100min⁻¹に切り替えられます。防じん防滴はAPTに加えてIP56の等級も付いています。無線連動に対応するのはHS002G。左5°に傾けたときは、HS631Dのほうが13.5mm深く切れます。
40Vmaxの電池を持っていて仕上げモードが必要ならHS001G/HS002G。18Vで揃えている場合は、HS631Dのほうが300g軽く、本体のみの価格も3,900〜5,500円安くなります。
電動工具なびの見解

マキタの18Vバッテリを持っていて、直角切りで厚さ57mm超〜66mmの材料を切ることがあるなら、HS631Dは候補になります。
HS611Dと並べると、本体のみの価格は100円違いで、質量も同じ3.0kgのまま、90°で9mm深く切れる。これがHS631Dの価値です。
一方、集じん機との無線連動には対応しておらず、静音モードもありません。無線連動が欲しく、直角切りが57mmまでならHS611D。66mmの深さも欲しいなら、C1806DBやHS002Gと比べてください。音を下げたい場合はC1806DBも候補ですが、静音時の実測は97dBです。






