今回ご紹介するのはマキタ18Vの165mmマルノコ『HS631D』。
90°で66mmまで切り込める"厚切り"を軸にした一台で、型枠・きざみ・造作まで幅広くこなせます。
18Vの165mmはコンパクトなHS610D/HS611Dが主流ですが、HS631Dは「深さ」で選ぶ定番です。発売から年数は経っていますが、実売価格で選べる現行機として今も広く使われています。
この記事では、スペックと装備、各部の使い勝手、そしてHS610D/HS611Dとの違いを整理します。
「深さの『HS631D』」か「コンパクトのHS610D/HS611D」か——選び分けの判断材料になれば幸いです。
- HS631Dのスペックと装備
- 66mm厚切りと自動変速の中身
- HS610D/HS611Dとの違い(深さ66mm vs 57mm・無線連動)
- 125mm・40Vmaxとの選び分け
こんな方にオススメ♪
- 機能や最新装備より、価格で165mmを選びたい方。
- 集じん機の無線連動は使わない方。
- 初めての165mmで、厚物も切れる1台がほしい方。
別の機種が良さそうな方
- 無線連動や最新装備がほしい方。
⇒ HS610D/HS611D - もっと軽い125mmで足りるかもしれない方。
⇒ HS474D/HS475D
HS631Dの基本情報
ラインナップと価格

『HS631D』のラインナップはフルセットのGXS(青)/GXSB(黒)と、本体のみのZS(青)/ZSB(黒)。
| 型式 | 内容 | 定価(税別) | 色 |
|---|---|---|---|
| HS631DGXS/GXSB | 本体+BL1860B×2+DC18RF+プラスチックケース | ¥104,700 | 青/黒 |
| HS631DZS/ZSB | 本体のみ | ¥45,900 | 青/黒 |
セット内容と付属品

GXSはバッテリBL1860B(6.0Ah)×2、充電器DC18RF、プラスチックケースまで一式付属。

ZSは本体のみです。
標準付属は平行定規と六角棒スパナ。チップソーは、GXS/ZS系には鮫肌プレミアムホワイト(A-64353)が付きます(RGX/DZ系は通常チップソーA-48533)。
スペック表

| 電圧/刃径 | 18V/165mm(使用可155〜165・内径20) |
|---|---|
| 切込み深さ 90° | 66mm |
| 切込み深さ 45° | 46mm |
| 傾斜(左5°時) | 55.5mm |
| 回転数 | 5,000min⁻¹(自動変速) |
| 質量 | 3.0kg(バッテリ含む・公式値) |
| 寸法 | 286×192×258mm |
| 1充電(米松50×300) | 6.0Ah鮫肌 約217本/6.0Ah 約145本 |
| 防じん防滴 | APT |
| 標準刃 | 鮫肌プレミアムホワイト A-64353(GXS/ZS系) |
| 発売 | 2017年9月 |

ベースはアルミで、反りもなく平面はきれいに出ています。
パワーと切断性能
66mm厚切りと5,000min⁻¹

『HS631D』の強みは、66mmという切込みの深さ、45°でも46mm確保できるため、2×4材の傾斜カットにも余裕があります。
回転数は5,000min⁻¹で、公式HPでは「AC機同等のハイパワー」との表現。
BLモータ採用で、パワーと効率を両立した構成です。
自動変速(高回転⇔高トルク自動切替)
『HS631D』は自動変速を搭載しており、負荷に応じて高回転モードと高トルクモードを自動で切り替える仕組み。
軽く当てているときは高回転で軽快に、材に食い込んで負荷がかかると高トルク側へ移り、粘り強く切り進めます。
各部の調整と使い勝手
切込み深さ任意ストッパ

よく使う切込み深さを記憶させておき、一発でその位置まで戻せる任意ストッパを備えます。
造作で深さを何度も変える作業では、こうした小さな時短が積み重なって効いてきます。
集じん機接続

集塵用アダプタ(196995‐4)は別売品。
アダプタは集塵機ホースアダプタのカフス22との接続になります。

ワイヤレスユニットの接続箇所は設けられていないので、集塵機との無線連動は非対応です。
実際に使ってみる
騒音実測
『HS631D』の動作音は無負荷で99dB。
他の165mmクラスと比べても標準的な音量で、特別静かでも特別うるさくもない範囲です。
静かさで選ぶ機種ではないため、長時間の作業や住宅地・屋内では、耳栓や作業時間帯の配慮をしておくと安心です。
2×4を切断

SPFの2×4を切断。
やはりというか、切れ味については申し分なしです。
他機種との比較
HS610D/HS611Dとの違い
| 項目 | HS631D | HS610D/HS611D |
|---|---|---|
| 刃径 | 165mm | 165mm |
| 切込み 90° | 66mm | 57mm |
| 切込み 45° | 46mm | 41mm |
| 全長 | 286mm | 267mm |
| 質量 | 3.0kg | 3.0kg |
| 無線連動 | ✕ 非対応 | HS611Dのみ○ |
| 防じん防滴 | APT | APT |
HS611Dは『HS631D』の後継でも上位機でもなく、役割が異なります。
切込みは『HS631D』が90°66mm・45°46mm、HS610D/HS611Dが90°57mm・45°41mmで、深さは『HS631D』が上。
全長は『HS631D』が286mm、HS610D/HS611Dが267mmで、質量はどちらも3.0kgと同じ。
取り回しのコンパクトさはHS610D/HS611Dに分があります。
厚物を日常的に切るなら『HS631D』、切断深さ57mmで事足りるならHS611D/HS610D。
なお、集塵機との無線連動を使いたいならこの3機種ならHS611Dのみが対応です。
125mm(HS474D/HS475D)との選び分け
66mmの深さを使い切らない作業なら、より軽い125mmという選択肢もあります。
HS474D/HS475Dは取り回しが軽く、薄物中心の作業では扱いやすい。深さと軽さのどちらを優先するかで、165mmと125mmを選び分けます。
40Vmax(HS001G/HS002G)を選ぶ人
ハードな連続切断が日常で、失速の少なさや出力の余裕を最優先するなら、40VmaxのHS001G/HS002Gが候補になります。
切込みは『HS631D』と同じ66mmですが、パワーの余力とIP56の防じん防滴が加わります。
そのぶん価格と重さは上がるため、18Vで足りている人には過剰になりがち。
18Vの資産を活かしつつ厚物も切りたい、という現実的な落としどころが『HS631D』です。
メリット・デメリット
✅ メリット
❌ デメリット
Q&A
購入判定
まとめ

ということで今回は『HS631D』をレビューしました。
『HS631D』は、66mmの厚切込みと鮫肌チップソー、自動変速まで備えた、165mmの実績ある定番です。「深さ」で選ぶなら有力な一台になります。
一方、57mmで足りて無線連動や取り回しを優先するなら、コンパクトなHS610D/HS611Dのほうが良きです。

