サイディングや石こうボード、木材を切るたびにあたり一面まっしろ・・・。
丸ノコの粉じん問題、現場でもDIYでも悩みのタネですよね。
今回ご紹介するのはマキタ18V・125mm充電式防じんマルノコ『KS511D/KS513D/KS514D』。
切りくずを自分で回収しながら切る「集じん特化」の丸ノコで、KS511DとKS513Dは本体に木くずを溜めるダストボックス仕様、KS514Dは集じん機接続専用という2本立てです。
ただ、2025年12月には後継のKS515D/KS516Dが発売済み。
「今から買うのにKS511D/KS513D/KS514Dはどうなの?」
今回はそんな『KS511D/KS513D/KS514D』についてレビューしていきます。
- KS511DとKS513DとKS514Dの違いと選び分け(実は付け替えもできます)
- 自己集じん率約80%とAWS無線連動の実力
- 騒音の実測値(94dB)と後継KS515D/KS516Dとの比較
この機種オススメの人
- 石こうボードやサイディングの切断が多く、粉じん対策を本気で考えている方。
- 価格と1充電あたりの作業量を優先したい方。
- 集じん機とのスイッチ連動(AWS)で作業に集中したい方。
他の機種が良さそうな人
- キックバック反動低減(AFT)や防じん防滴(APT)が欲しい方。
⇒ KS515D/KS516D - 粉じんの少ない木工が中心で、汎用の125mm丸ノコで足りる方。
⇒ HS474D/HS475D
KS511D/KS513D/KS514Dの基本情報
ラインナップと価格(KS511D含む3兄弟)
18V・125mmの防じんマルノコは3兄弟。KS511DはKS513Dの無線連動を省いた廉価版という位置づけです。
| 型式 | 仕様 | 内容 | 定価(税別) |
|---|---|---|---|
| KS513DRGX | ダストボックス | 本体+BL1860B×2+DC18RF+ケース | ¥104,800 |
| KS513DZ | ダストボックス | 本体のみ | ¥46,000 |
| KS514DRGX | 集じん機接続専用 | 本体+BL1860B×2+DC18RF+ケース | ¥102,600 |
| KS514DZ | 集じん機接続専用 | 本体のみ | ¥43,800 |
| KS511DRGX | ダストボックス(無線連動非対応) | 本体+BL1860B×2+DC18RF+ケース | ¥100,400 |
| KS511DZ | ダストボックス(無線連動非対応) | 本体のみ | ¥41,600 |
いずれもチップソーは別売。
KS511Dとの価格差は数千円なので、あとから集じん機を連動させる可能性が少しでもあるならKS513D/KS514Dの方が良きです。


スペック(KS511D/KS513D/KS514D共通)
| 電圧 | 18V |
|---|---|
| 刃物径 | 125mm(チップソー別売) |
| 回転数 | 5,000 min⁻¹(自動変速) |
| 切込み深さ | 0°時47mm/45°時30mm |
| 本体質量 | 2.8kg(バッテリ含む) |
| 1充電作業量(目安) | サイディング(厚14×幅455mm)約280枚/石こうボード(厚15×幅910mm)約540枚 |
| 無線連動(AWS) | ○(ワイヤレスユニット別売) |
| ブレーキ/LED | ○/○ |
| 発売 | 2017年 |
サイディング・石こうボードを主戦場にした設計ですが、木材ももちろん切れます。※ただ木材用と石膏ボード用でチップソーは異なるので要注意。
また、深切りタイプではないので、厚物メインの方は守備範囲が違う点だけご注意を。
KS511D/KS513DとKS514Dの違いは「集じん方式」だけ

本体性能はまったく同じで、違いは前面に付くユニットだけ。(KS511Dは無線連動は無しです)
KS511D・KS513Dは切りくずを本体のボックスに溜められるので単体で完結。
一方のKS514Dは集じん機接続専用で、標準のままでは木くずを溜められません。

ダストボックスにもホースを接続可能。

KS514Dのダストカバーとの違いは「集じん機なしでも使えるかどうか」と割り切ってOK。
また、ボックスとカバーは別売部品で付け替え可能。
今回購入したのはKS514Dで、ダストカバーをダストボックスに付け替えてKS513D仕様にしてます。
「KS514DかKS513Dのいずれかを買って、あとから別売りのダストボックスやダストカバーを購入して1台2役」という運用が成立するんですね。
KS513D/KS514Dの特徴
自己集じん率は約80%(KS513D・公式値)
KS513Dの自己集じん時の集じん率は、メーカー公表で約80%。
チップソー前面をカバーで覆う構造なので、浅い切込みでも集じん率が変わらないのがこのシリーズの設計です。
AWS無線連動:ただしユニット別売

本体のトリガーON/OFFに連動して、Bluetooth接続した集じん機が自動で起動・停止する機能です。
スイッチを行ったり来たりしなくていいので、集じん機と組むならぜひ使いたい機能ですね。

注意点は3つ。
KS513D・KS514Dとも本体は対応していますが、ワイヤレスユニットは別売。
連動できるのはマキタ純正の無線連動対応集じん機だけで、他社の集じん機とは連動不可。
そしてKS511Dは無線連動非対応。
「KS511でも使えるのでは?」という誤解をたまに見かけますが、対応するのはKS513D/KS514Dからです。
自動変速機能

切断負荷に応じて回転を自動制御する自動変速を搭載。軽負荷ではスピード、重負荷では粘りに寄せてくれるので、ユーザー側の操作は不要です。
平行度微調整機構つき

ベースと刃の平行度を自分で追い込める調整機構つき。精度が命の道具なので、狂ったときに部品交換なしで直せるのは、思っている以上にありがたい仕様です。
後継KS515D/KS516Dとの比較
KS515D/KS516Dとの変更点:AFT・APT・スピードか、価格・作業量か
| 項目 | KS513D/KS514D | KS515D/KS516D |
|---|---|---|
| 回転数 | 5,000min⁻¹ | ○ 5,400min⁻¹(切断スピード従来比約20%向上) |
| キックバック対策 | ブレーキ | ○ AFT(反動低減)+ブレーキ |
| 防じん・防滴(APT) | ✕ なし | ○ あり |
| 自動変速/AWS | ○/○(ユニット別売) | ○/○(ユニット別売) |
| 1充電作業量(サイディング厚14×幅455mm・目安) | ○ 約280枚 | 約245枚 |
| 質量 | 2.8kg | KS515D:2.8kg/KS516D:2.7kg |
| フルセット定価(税別) | ○ 104,800円/102,600円 | 113,400円/111,200円 |
新型で増えたのはAFTとAPT、そして切断スピードです。AFTはキックバック発生時の急激な回転数低下を検知してモーターを止める機能。キックバックそのものを防ぐわけではありませんが、反動リスクを抑える保険として価値があります。
一方で、スピードが上がった分1充電あたりの切断量はサイディング基準で約280枚→約245枚に減っています。ここは正直、旧型の勝ち。
判断軸はシンプルで、安全機能と切断スピードに約1万円を払えるならKS515D/KS516D、価格と作業量を取るならKS513D/KS514D。

実際に使ってみる
開梱・セット内容(刃は別売です)

今回はKS514Dを新品購入しました(KS513D仕様は別売ダストボックスの付け替えで再現しています)。
Zは本体+取説+平行定規のみ、RGXはBL1860B×2本・充電器DC18RF・ケースつき。繰り返しになりますが刃は別売なので、購入時にチップソーもカートに入れておきましょう。

写真で装着しているのは別売の鮫肌プレミアムホワイト(125mm・35T)です。
騒音値測定:実測94dB
KS514Dの無負荷時騒音は実測で94dB。今回測ってきた丸ノコの中では静かめの部類です。
後継のKS516D(96dB)よりわずかに低い結果になりました。
なおKS513Dは同一モーター構成のため、実測値はKS514Dの値で代表しています。
木材を切ってみる(1×4・2×4の0°切り)


1×4・2×4材の0°切りを試しました。
切込み47mmあるので木工でもふつうに主力になれます。自己集じんの気持ちよさは木くずでも健在で、切ったあとの床がきれい。
ボックスとカバーを付け替えて比較

1台のKS514Dでボックスとカバーを付け替えて使い比べてみると、キャラの違いがよく分かります。
ダストボックス(=KS513D/KS511D仕様)は単体完結が最大の強みで、移動が多い現場やちょっとした切断ならこちらが軽快。
ダストカバー(KS514D標準)は集じん機とセットで真価を発揮するタイなので、ホースの取り回しという宿命はあるものの、粉の出る材料を量産するならこちらです。
取り回しと重心バランス

2.8kg(バッテリ込み)は125mmクラスとして特別軽くはないですが、モーターとバッテリが後方にまとまっているので、取り回しは悪くないです。
ベースを材料に乗せたときにほぼ水平で安定してくれるので、切り出しでフラつきにくい印象です。


ネット上での評価・評判
良い評価
「切ったあとの掃除が圧倒的に楽になった」という集じん効果の体感が多数。AWS連動の快適さも評価が集まっているポイントで、トリガーだけで集じん機が付いてくる体験は一度慣れると手放せない。「集じん機なしのダストボックス運用でも実用十分」「重量バランスが良く切りやすい」という声もあります。
良くない評価
いちばん多いのは「防じんカバーで墨線が見えにくい」という指摘。フリーハンドで墨を追う場面では確かに気になるところです。ワイヤレスユニットが別売な点、連動先が純正集じん機限定な点も不満として挙がりやすい部分。集じんホースが体に引っかかることがある、という声も(KS514D運用時の宿命ですね)。
Q&A
メリット・デメリット
✅ メリット
❌ デメリット
購入判定
まとめ


ということで今回は『KS511D/KS513D/KS514D』をレビューしました。
後継機が出た今も、価格・1充電あたりの作業量・自己集じん力のバランスで十分に選ぶ価値のある2機です。新機能のAFT・APTに約1万円の価値を感じるかどうかが新旧の分かれ目。粉じんの多い材料を切る方なら、集じん方式(ボックスか接続専用か)だけ間違えなければ、どちらを選んでも切断後の景色が変わりますよ♪
