マキタの18V・165mm充電式マルノコ「HS611D」と、無線連動を省いた兄弟機「HS610D」は、マキタ18Vの165mm丸のこの現行主力で、全長の短いコンパクト系統です。
本体のみのHS611DZを購入し、騒音の測定と、SPF材という木材の1×4・2×4サイズの直角切りを試しました。同じマキタの18V・165mm機HS631Dと、HiKOKIの18V・165mm機C1806DBとも比べながら紹介します。

HS610D/HS611Dのスペック

| 項目 | マキタ HS610D ![]() |
マキタ HS611D ![]() |
|---|---|---|
| 電源 | 18V | 18V |
| のこ刃径 | 165mm | 165mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/41mm | 57/41mm |
| 切込み深さ (左5°) |
46.5mm | 46.5mm |
| 回転数 (自動変速) |
5,000min⁻¹ | 5,000min⁻¹ |
| 無線連動 | 非対応 | 対応 |
| 防じん防滴 | APT | APT |
| 質量 | 3.0kg | 3.0kg |
| 騒音 (実測) |
─ | 99dB |
| 本体のみの価格 (税別) |
41,500円 | 45,800円 |
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年9月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 45°に傾けても切込みが41mmあり、2×4材(厚さ38mm)を斜めに切れる
- 負荷に合わせて回転を調整する自動変速が付いている
- 粉じんや水滴が入りにくい構造(APT)になっている
- 本体のみの品番にも、鮫肌チップソーと平行定規が付いている
- 本体のみのHS610DZは41,500円
デメリット
- 切込みは90°で57mm
- 集じん機につなぐアダプタは別途用意
- 回転は自動変速のみで、騒音の実測値は99dB
HS610DとHS611Dの違いは、無線連動があるかどうかだけ

| 項目 | マキタ HS610D ![]() |
マキタ HS611D ![]() |
|---|---|---|
| 無線連動 (AWS・ユニット別売) |
非対応 | 対応 |
| 本体のみ | 41,500円 | 45,800円 |
| セット品 | 100,300円 | 104,600円 |
※本体のみはHS610DZ/HS611DZ、セット品はHS610DRGX/HS611DRGXです。
切込み深さ・回転数・質量・付属品は2機種とも共通で、違うのは集じん機と無線でつながるかどうかだけです。
HS611Dは、本体にワイヤレスユニットを差し込むと、丸のこのスイッチに合わせて集じん機が動く「無線連動」が使えます。実機を見ると、本体後ろ側の連動ボタンのすぐ下に、ユニットを差し込む口がありました。
ワイヤレスユニットは付属せず、うちのHS611DZの化粧箱にも「ワイヤレスユニット別売」と印刷されていました。
集じん機と無線で連動させるならHS611D。連動させないなら、HS610Dのほうが本体のみでもセット品でも4,300円安くなります。
HS610D/HS611Dの3つの特徴
- 5,000回転と自動変速で、AC機並みのパワーを狙っている
- 切込み57mm。2×4材を45°でも切れる
- 本体のみの品番にも、鮫肌チップソーと平行定規が付いている
5,000回転と自動変速で、AC機並みのパワーを狙っている

回転数は5,000min⁻¹。マキタは、18VバッテリーでAC100V機と同等のハイパワーを出せると説明しています。
回転が負荷に合わせて自動で調整される「自動変速」なので、ボタンでモードを切り替える手間はありません。スイッチを入れたら、あとは本体まかせで切れます。
切込み57mm。2×4材を45°でも切れる
切込み深さは、90°で57mm、45°で41mm。
2×4材の厚さは38mmなので、45°に傾けても3mmの余裕があります。125mmの丸のこは45°で30mmほどまでなので、2×4材を斜めに切るなら165mmクラスが必要です。
刃を左に5°傾けたときも、46.5mmまで切れます。
本体のみの品番にも、鮫肌チップソーと平行定規が付いている

本体のみのHS611DZを開けると、入っていたのは本体・取扱説明書・平行定規で、のこ刃は本体に取り付けた状態でした。
標準でマキタの「鮫肌プレミアムホワイトチップソー」(A-64353)が付いているため、刃を買い足さずにすぐ使い始められます。
| 型式 | 内容 | 本体色 | 標準小売価格(税別) |
|---|---|---|---|
| HS611DRGX | 電池2個・充電器・ケース付き | 青 | 104,600円 |
| HS611DZ今回購入 | 本体のみ | 青 | 45,800円 |
| HS610DRGX | 電池2個・充電器・ケース付き | 青 | 100,300円 |
| HS610DZ | 本体のみ | 青 | 41,500円 |
※セット品の中身は、バッテリーBL1860B×2・充電器DC18RF・ケースです。
どの品番にも、鮫肌チップソー・六角棒スパナ・平行定規が付きます。

セット品と本体のみの差は、どちらの機種も58,800円で、6.0Ahのバッテリー2個・急速充電器・ケースのぶんにあたります。
本体のみの品番は、バッテリーと充電器に加えてケースも付きません。マキタの18Vバッテリーと充電器がある人は、本体のみで始められます。現場に持ち運ぶのにケースが必要なら、別に用意してください。
騒音を実測:99dB
騒音計を本体のすぐそばに置き、刃を空回しした状態で測りました。どの機種も同じやり方なので、機種どうしの比較に使えます。

測ったのはHS611Dで、無線連動のほかは同じ作りのHS610Dも同じ値として扱っています。
空回しの99dBは、HS631DやC1806DBの通常モードと同じ数字です。この3機種の間では、音の大きさで選ぶ差はありません。
ただ、HS610D/HS611Dには静音モードがありません。空回しの実測は99dBで、C1806DBのサイレントモードは97dBでした。どちらも切断中の騒音を測った値ではありません。
HS610D/HS611Dを選ぶときに確認したい3つのポイント
切込みは90°で57mm
切込み深さは90°で57mm、45°で41mm。同じ165mmでも、90°で66mmまで切れる機種があります(比較は後で紹介します)。
厚さ38mmの2×4材なら、直角でも45°でも切れます。合板は、重ねる場合も含めて90°で57mm、45°で41mmに収まるか確認してください。
集じん機につなぐアダプタは別途用意

HS610D/HS611Dで集じん機を使うには、別売の集じんアダプタを本体に付けます。写真では、ホースとの接続部品「カフス22」をアダプタに付け、集じん機のホースをつないでいます。
HS611Dの無線連動も、このアダプタがないと集じん機につなげません。無線連動が目当てでHS611Dを買う人は、ワイヤレスユニットとアダプタの両方を別に買うことになります。
集じん機を使わない場合は、このアダプタは要りません。
回転は自動変速のみ
HS610D/HS611Dには静音モードがないので、周りへの音が気になる場面でも、モードを切り替えて音を下げることはできません。
屋外の現場など、周りへの音を気にせずに使える場所が中心なら、静音モードの有無は選ぶ決め手になりません。
他の丸のこと比較
HS631D(マキタ 18V):深く切りたい場合
| 項目 | マキタ HS631D ![]() |
マキタ HS610D ![]() |
マキタ HS611D ![]() |
|---|---|---|---|
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 57/41mm | 57/41mm |
| 無線連動 | 非対応 | 非対応 | 対応 |
| 防じん防滴 | APT | APT | APT |
| 質量 | 3.0kg | 3.0kg | 3.0kg |
| 本体のみの価格 | 45,900円 | 41,500円 | 45,800円 |
HS631Dも同じマキタの18V・165mm機で、回転数・質量・防じん防滴のAPT・騒音の実測値(99dB)が共通です。
主な違いは切込みの深さと無線連動です。HS631Dは90°での切込みが9mm深く、HS610Dより4,400円高くなります。HS611Dとの差は100円なので、こちらは深さと無線連動のどちらが必要かで比べてください。
C1806DB(HiKOKI 18V):深さとサイレントモードが欲しい場合
| 項目 | HiKOKI C1806DB ![]() |
マキタ HS610D ![]() |
マキタ HS611D ![]() |
|---|---|---|---|
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 57/41mm | 57/41mm |
| 回転数 | 4,500/2,500min⁻¹ | 5,000min⁻¹ (自動変速) |
5,000min⁻¹ (自動変速) |
| 騒音 (通常/静音) |
99dB/97dB | ─ | 99dB/ー |
| 質量 | 3.2kg | 3.0kg | 3.0kg |
| 集じんアダプタ | 標準付属 | 別売 | 別売 |
| 本体のみの価格 | 46,700円 | 41,500円 | 45,800円 |
※C1806DBの回転数は、パワー/サイレントの順です。
C1806DBは、90°の切込みが9mm深く、サイレントモードと集じん用のダストアダプタが付きます。HS610D/HS611Dは、200g軽く、回転数はC1806DBのパワーモードより500min⁻¹高くなります。使うバッテリーのメーカーも、HiKOKIとマキタで違います。
HS474D/HS475D(マキタ 18V・125mm):合板中心で軽さを取りたい場合
| 項目 | マキタ HS474D ![]() |
マキタ HS475D ![]() |
マキタ HS610D ![]() |
マキタ HS611D ![]() |
|---|---|---|---|---|
| のこ刃径 | 125mm | 125mm | 165mm | 165mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
47/30mm | 47/30mm | 57/41mm | 57/41mm |
| 質量 | 2.7kg | 2.7kg | 3.0kg | 3.0kg |
| 騒音 (実測) |
─ | 97dB | ─ | 99dB |
| 無線連動 | なし | あり | なし | あり |
| 本体のみの価格 | 45,900円 | 47,500円 | 41,500円 | 45,800円 |
※無線連動なしはHS610D/HS474D、ありはHS611D/HS475Dです。
同じマキタの18Vで、刃が125mmと小さい機種。無線連動に対応するのはHS475Dだけです。
45°の切込みは30mmで、本体のみの価格は125mmのほうが高くなっています。
HS474D/HS475Dは2×4材を45°で切れないかわりに、HS610D/HS611Dより300g軽く、騒音の実測値も2dB小さくなります。
HS001G/HS002G(マキタ 40Vmax):40Vmaxのバッテリーを持っている場合
| 項目 | マキタ HS001G ![]() |
マキタ HS002G ![]() |
マキタ HS610D ![]() |
マキタ HS611D ![]() |
|---|---|---|---|---|
| 電源 | 40Vmax | 40Vmax | 18V | 18V |
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 66/46mm | 57/41mm | 57/41mm |
| 回転数 | 5,500/4,100min⁻¹ | 5,500/4,100min⁻¹ | 5,000min⁻¹ (自動変速) |
5,000min⁻¹ (自動変速) |
| 防じん防滴 | APT+IP56 | APT+IP56 | APT | APT |
| 質量 | 3.3kg | 3.3kg | 3.0kg | 3.0kg |
| 無線連動 | なし | あり | なし | あり |
| 本体のみの価格 | 49,800円 | 51,400円 | 41,500円 | 45,800円 |
※HS001G/HS002Gの回転数は、スピード/仕上げの順です。無線連動なしはHS610D/HS001G、ありはHS611D/HS002Gです。
マキタの40Vmaxの165mm機で、HS610D/HS611Dと同様に、無線連動に対応するのはHS002Gだけです。
切込みは66mmで、スピードと仕上げの2つのモードを選べます。防じん防滴はAPTに加えてIP56の等級も付いています。そのかわり300g重く、本体のみの価格はHS002GZがHS611DZより5,600円高くなります。
同じマキタの165mmでも、HS001G/HS002Gは40Vmax、HS610D/HS611Dは18Vのバッテリーで動きます。切込みの66mmは、18VのHS631Dと同じです。
電動工具なびの見解

マキタの18Vバッテリーを持っていて、2×4材を斜めにも切れる165mmの丸のこが欲しいなら、HS610D/HS611Dは候補になります。
HS610DZは41,500円で、マキタの18V・165mm機(HS610D・HS611D・HS631D)の本体のみの品番では、2026年9月時点でいちばん安い価格です。
一方、切込みは90°で57mmまでで、静音モードもありません。66mmの深さが要る場合はHS631D、音を下げたい場合はC1806DBと、切込み深さや静音モードの有無を比べて選んでください。









