マキタのAC100V・165mm丸のこ「HS6301」「HS6302」「HS6303」。マキタのコンセント式マルノコのうち、刃径165mmで90°66mmまで切れる3機種です。マキタの呼び名では、HS6301を「電気マルノコ」、HS6302とHS6303を「電子マルノコ」と分けています。
45°に傾けても46mmまで切れて、反対の左側にも5°傾けられるところは3機種で共通。違うのはモーターと回転の制御で、HS6302とHS6303は回転を一定に保つ定回転制御を持ち、HS6303はモーターがACブラシレスです。
同じ深さまで切れるHiKOKIのコンセント式C6MBYA3、マキタ18VのHS631D、HiKOKI 18VのC1806DBとの違いも紹介します。

HS6301/HS6302/HS6303のスペック
| 項目 | マキタ HS6301 ![]() |
マキタ HS6302 ![]() |
マキタ HS6303 ![]() |
|---|---|---|---|
| 電源 | AC100V (コード5m) |
AC100V (コード5m) |
AC100V (コード5m) |
| 消費電力 (電流) |
1,050W (11A) |
1,150W (12A) |
1,050W (12A) |
| モーター | ブラシ式 | ブラシ式 | ACブラシレス |
| のこ刃径 | 165mm | 165mm | 165mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 66/46mm | 66/46mm |
| 左への傾斜 | 左5° (切込み55.5mm) |
左5° (切込み55.5mm) |
左5° (切込み55.5mm) |
| 回転数 | 5,000min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 定回転制御 | ─ | あり | あり |
| 質量 | 2.8kg | 2.6kg | 2.6kg |
| 寸法 (長さ×幅×高さ) |
273×226×242mm | 273×228×242mm | 285×189×245mm |
| ベース | アルミ | アルミ | アルミ |
| ブレーキ/LED | あり/あり | あり/あり | あり/あり |
| 集じん (ダストノズルは別売) |
集じん機に接続 | 集じん機に接続 | 集じん機に接続 |
| 標準で付くチップソー | A-48533 (刃数55) |
A-48533 (刃数55) |
A-48533 (刃数55) |
| 標準小売価格 (税別・刃付き) |
43,400円 | 44,700円 | 61,000円 |
※3機種とも、外径155〜165mmの刃が使えます。
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年10月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 90°で66mm、45°で46mmまで切れて、質量は2.6〜2.8kg
- 左に5°傾けて、フロア材の端を斜めに切れる
- 切込み深さ任意ストッパ・ブロワ・ブレーキ・LEDライトは3機種共通
- HS6302とHS6303は、負荷がかかっても回転が下がりにくい定回転制御付き
デメリット
- 集じん機につなぐダストノズルは別売
- 2本ポール平行定規は別売
- HS6303の標準小売価格は61,000円で、HS6302より16,300円高い(どちらもチップソー付)
- コード式で、延長コードは2.0mm²で20mまでが目安
HS6301・HS6302・HS6303の違いは、回転の制御とモーター
| 項目 | マキタ HS6301 ![]() |
マキタ HS6302 ![]() |
マキタ HS6303 ![]() |
|---|---|---|---|
| マキタの呼び名 | 電気マルノコ | 電子マルノコ | 電子マルノコ |
| モーター | ブラシ式 | ブラシ式 | ACブラシレス |
| 定回転制御 | ─ | あり | あり |
| 回転数 | 5,000min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 消費電力 (電流) |
1,050W (11A) |
1,150W (12A) |
1,050W (12A) |
| 質量 | 2.8kg | 2.6kg | 2.6kg |
| 寸法 (長さ×幅×高さ) |
273×226×242mm | 273×228×242mm | 285×189×245mm |
| 標準小売価格 (税別・刃付き) |
43,400円 | 44,700円 | 61,000円 |
選び分けるポイントは、定回転制御を付けるか、さらにACブラシレスを選ぶかです。刃径と切れる深さ、左5°の傾斜、アルミベース、付いてくるチップソー(A-48533)は3機種で共通です。
HS6301とHS6302の違いは、回転の制御。HS6301は、スイッチを入れたときの反動を抑えて滑らかに回り始めるソフトスタートを持ち、回転数は5,000min⁻¹です。HS6302は電子制御で、ソフトスタートに加えて、切っている途中に負荷がかかっても回転が下がりにくい定回転制御を持ち、回転数は4,100min⁻¹に設定されています。

HS6303は、モーターをACブラシレスモーターにした電子マルノコ。定回転制御に高効率のモーターを組み合わせ、堅い部材や厚みのある部材を切るような、負荷のかかる作業にも対応します。メーカーがうたうHS6303の持ち味は、電動工具を多用して電源に負荷がかかる環境でも、切断スピードを保てること。ただし、延長コードの太さと長さの目安は守って使う必要があります。モーターにカーボンブラシが無いので、HS6301・HS6302のようなブラシの点検・交換もありません。
本体の幅は189mmで、HS6301・HS6302より37〜39mm細身です。
HS6302は定回転制御が追加された機種で、HS6301より200g軽く、刃付きの標準小売価格は1,300円高くなります。回転数と消費電力も違います。HS6303はモーターをACブラシレスに替えた機種で、HS6302より16,300円高くなります(どれもチップソー付の本体)。ブラシの点検・交換をなくしたいか、電源に負荷がかかる環境でも切断スピードを保ちたいかが、差額を出すかどうかの目安になります。
HS6301/HS6302/HS6303の4つの特徴
- 165mmの刃で、90°66mm・45°46mmまで切れる
- 左に5°傾けて、フロア材の端を斜めに切れる
- 切込み深さ任意ストッパで、よく使う深さを1か所覚えておける
- ブロワで、墨線の上の切り粉を吹き飛ばす
このほか、ハンドルの上のスイッチで点けるLEDライト、電源プラグを差すと緑に点く通電表示ランプ、スイッチを切ると同時にかかるブレーキも3機種に付いています。ベースと刃の平行や直角がずれたときは、止めネジや微調整ネジで合わせ直せます。
165mmの刃で、90°66mm・45°46mmまで切れる

刃径は165mmで、切込みは90°で66mm、45°で46mm。45°に傾けても46mmあるので、厚さ38mmの2×4材を斜めに1回で切り落とせます。
刃径が1つ小さいマキタのコンセント式147mm機(5331・5332C・5310C)は、45°の切込みが37mm(5310Cは36mm)で、2×4材には届きません。90°でも、147mm機の57mm(5310Cは56mm)より9〜10mm深く切れます。
左に5°傾けて、フロア材の端を斜めに切れる

右への0〜45°に加えて、反対の左側にも0〜5°傾けられ、左5°での切込みは55.5mm。フロア材を壁ぎわまで敷くとき、端を直角に切ると壁や巾木につかえて入らず、これまではカンナで斜めに削る必要がありました。
端面に2〜5°の傾斜を付けて切っておけば、壁に突き当たる側のフロア材を床に敷き詰めやすくなります。傾けるときの手順と墨線のずらし方は、このあとの「4つのポイント」にまとめました。
切込み深さ任意ストッパで、よく使う深さを1か所覚えておける

最大の深さ以外でよく使う切込み深さを1か所、ストッパで覚えておけます。深さを合わせたところでストッパを突き当たる位置まで下ろして固定すれば、次からはベースを下げてストッパに突き当てるだけで、設定した深さになります。
本体の目盛りで合わせる深さはおおまかな目安です。ストッパを使えば、深さを変えたあとに元の深さへ戻すたび、ノコ刃の出しろを測り直す手間を省けます。
ブロワで、墨線の上の切り粉を吹き飛ばす

刃の前に向けて風を送るブロワが、切る位置を示す線(墨線)の上にたまる切り粉を吹き飛ばします。そのため、切っている途中も墨線の位置を確かめやすくなります。
HS6301/HS6302/HS6303を選ぶときに確認したい4つのポイント
左5°に傾けるときは、切込みを浅くしてから傾ける
左へ傾けるときは、切込み深さ調整用レバーをゆるめてベースを一番下まで下げ、切込みを浅くしておきます。そこから傾斜切替ストッパのレバーを回しながら本体を傾け、角度を決めてツマミネジを締めたあとで、切込み深さを合わせ直す手順です。
フロア材の端を切るときは、化粧面を守るために裏面を上にして、切込みは板厚+5mmほどに設定します。墨線は、直角に切るときの位置から、傾けた分だけ補正して引きます。
| フロア材の厚さ | 墨線をずらす寸法(左5°の場合) |
|---|---|
| 12mm | 1.0mm |
| 15mm | 1.3mm |
| 18mm | 1.6mm |
表の寸法は取扱説明書にある参考値なので、ずらす向きも含めて、実際の材料で試し切りをして墨線の位置を確かめてから切ります。右への45°までの切断が中心で、左への傾斜を使わない場合は、この手順を気にする必要はありません。
集じん機につなぐダストノズルは別売
3機種とも集じん機につなげますが、そのためのダストノズル(ダストノズルセット品 部品番号 196995-4)は付属品に入っていません。ダストノズルはツマミネジで本体に取り付け、合うホースとジョイントで集じん機につなぎます。
集じん機につながないときは、ダストノズルを外して使います。付けたままにしていると、切りくずが詰まる場合があるためです。屋外で切り粉をそのまま出しながら切るのが中心なら、ダストノズルは無しで作業を始められます。
2本ポール平行定規は別売
付いてくる平行定規は、ベースの前側の取り付け口に挿して使うタイプ。ベースの前後2か所に挿して支える2本ポール平行定規(部品番号 122681-1)は別売で、左右どちらの側からでも取り付けられます。
同じ165mmの造作用マルノコHS6402・HS6403には、2本ポール平行定規が付いてきます。前側だけに挿す付属の平行定規でよければ、買い足しは不要です。前後2か所で支えるタイプを使いたいなら、別売品も一緒に検討してください。
コード式なので、延長コードの太さと長さを確認
本体のコードは5mで、電流はHS6301が11A、HS6302とHS6303が12A。取扱説明書では、太さ2.0mm²の延長コードなら20mまでを長さの目安にしています。
コンセントから離れた場所で切るときは、この目安に合う太さと長さの延長コードを用意します。コンセントの近くの台の上で切るのが中心なら、延長コードは短く済みます。
他の165mm丸のこと比較
比べるポイントは、HiKOKIのコンセント式(刃付き)で本体価格を抑えるか、マキタ18Vの電池で使うか、コードレスで音を下げるモードもほしいかの3つ。どれも90°で66mm、45°で46mmまで切れる機種です。
C6MBYA3(HiKOKI AC100V):黒鯱付きで本体価格を抑えたい場合
| 項目 | HiKOKI C6MBYA3 ![]() |
マキタ HS6301 ![]() |
マキタ HS6302 ![]() |
マキタ HS6303 ![]() |
|---|---|---|---|---|
| 回転数 | 5,000min⁻¹ | 5,000min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| モーター | ブラシ式 | ブラシ式 | ブラシ式 | ACブラシレス |
| 反対側への傾斜 | 逆5° (57mm) |
左5° (55.5mm) |
左5° (55.5mm) |
左5° (55.5mm) |
| 質量 | 2.9kg | 2.8kg | 2.6kg | 2.6kg |
| 消費電力 | 1,050W | 1,050W | 1,150W | 1,050W |
| 集じん | ダストアダプタ別売 | ダストノズル別売 | ダストノズル別売 | ダストノズル別売 |
| 標準で付くのこ刃 | 黒鯱 (165mm) |
チップソーA-48533 | チップソーA-48533 | チップソーA-48533 |
| 刃付きの価格 (税別) |
40,000円 | 43,400円 | 44,700円 | 61,000円 |
| のこ刃別売の価格 (税別) |
36,400円 | ─ | ─ | ─ |
※C6MBYA3の刃付きは黒鯱付、のこ刃別売は(N)の価格です。
HiKOKIのコンセント式で、切込み深さが同じ165mm丸のこです。回転数は5,000min⁻¹の1つで、モーターはブラシ式。反対側(逆5°)に傾けたときは57mmまで切れます。
C6MBYA3は黒鯱チップソーが付いており、刃付きの本体どうしで比べるとHS6301より3,400円安い機種です。HS6301〜HS6303は100〜300g軽く、HS6303ならACブラシレスモーターを選べます。
HS631D(マキタ 18V):同じ深さをマキタ18Vの電池で使いたい場合
| 項目 | マキタ HS631D ![]() |
マキタ HS6301 ![]() |
マキタ HS6302 ![]() |
マキタ HS6303 ![]() |
|---|---|---|---|---|
| 電源 | 18V | AC100V | AC100V | AC100V |
| 回転数 | 5,000min⁻¹ (自動変速) |
5,000min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 左への傾斜 | 左5° (55.5mm) |
左5° (55.5mm) |
左5° (55.5mm) |
左5° (55.5mm) |
| 質量 | 3.0kg | 2.8kg | 2.6kg | 2.6kg |
| 防じん・防滴 | あり (APT) |
─ | ─ | ─ |
| 標準で付くのこ刃 | 鮫肌チップソー A-64353 |
チップソーA-48533 | チップソーA-48533 | チップソーA-48533 |
| 本体の価格 (税別・刃付き) |
45,900円 | 43,400円 | 44,700円 | 61,000円 |
| 電池2個・充電器セット (税別) |
104,700円 | ─ | ─ | ─ |
※HS631Dの質量はバッテリ含む値です。コードレス機の質量は、電池や刃を含むかどうかが機種ごとに違う場合があるので、表の数字だけで重さの差は判断しないでください。HS631Dの本体のみはHS631DZS(鮫肌付)、セットはHS631DGXS(電池2個・充電器・ケース付き)です。
同じマキタの18Vで、切込み深さと左5°の傾斜、切込み深さ任意ストッパ、ブロワが共通の165mm丸のこです。回転数は負荷に合わせて本体が自動で調整し、防じん・防滴の仕組み(APT)も持っています。
HS631Dはコードなしで使えて、防じん・防滴の仕組み(APT)も備えています。本体のみは45,900円(鮫肌チップソー付き)、電池2個・充電器付きのセットは104,700円です。HS6301〜HS6303は、電池も充電器も要りません。
C1806DB(HiKOKI 18V):コードレスで、音を下げるモードも使いたい場合
| 項目 | HiKOKI C1806DB ![]() |
マキタ HS6301 ![]() |
マキタ HS6302 ![]() |
マキタ HS6303 ![]() |
|---|---|---|---|---|
| 電源 | 18V | AC100V | AC100V | AC100V |
| モード | パワー/サイレント | ─ | ─ | ─ |
| 回転数 | 4,500/2,500min⁻¹ | 5,000min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 反対側への傾斜 | 逆5° (57mm) |
左5° (55.5mm) |
左5° (55.5mm) |
左5° (55.5mm) |
| 質量 | 3.2kg | 2.8kg | 2.6kg | 2.6kg |
| 集じん | ダストアダプタ 標準付属 |
ダストノズル別売 | ダストノズル別売 | ダストノズル別売 |
| 集じん機との無線連動 | あり | ─ | ─ | ─ |
| 本体の価格 (税別・刃付き) |
46,700円 | 43,400円 | 44,700円 | 61,000円 |
| 電池2個・充電器セット (税別) |
102,600円 | ─ | ─ | ─ |
※C1806DBの回転数はパワー/サイレントの順です。C1806DBの本体のみは(NN)(黒鯱付)、セットは(2XPZ)(電池2個・充電器・ケース付き)です。
HiKOKIの18Vで、回転数を2,500min⁻¹に落とすサイレントモードを持つ165mm丸のこです。ただし、HS6301〜HS6303との音の差は、この記事では実測比較していません。ダストアダプタが付いてきて、集じん機との無線連動にも対応します。
C1806DBはサイレントモードと集じん機との無線連動を持ち、電池と充電器を持っていれば本体のみ46,700円、持っていなければ電池2個・充電器付きのセットで102,600円です。HS6301〜HS6303はコンセントにつなぐだけで使え、チップソー付きの本体が43,400円からです。
電動工具なびの見解

コンセントが使える現場で、2×4材の45°切りや厚さ66mmまでの材料を切るなら、HS6301・HS6302・HS6303は候補になります。
165mmの刃で90°66mm・45°46mmまで切れて、左5°の傾斜と切込み深さ任意ストッパを3機種とも備えています。そのうえで、本体価格を抑えるならHS6301、負荷がかかる切断で回転の下がりにくさもほしいならHS6302。ブラシの点検・交換をなくしたい人や、電源に負荷がかかる環境で使う人はHS6303も候補です。
一方、集じん機につなぐダストノズルは3機種とも別売。コードなしで使いたい場合は、HS631DやC1806DBと、電源と価格の違いを比べて選んでください。








