2024年2月に発売された、マキタの40Vmax・125mm防じんマルノコ「KS003G」「KS004G」。刃が作業者側に付いた「逆勝手」の丸ノコです。2026年9月時点のマキタ40Vmax防じんマルノコで、逆勝手なのはこの2機種です。
ダストボックス仕様のKS004G(本体のみのKS004GZ)を購入し、騒音を測ったり、SPFの1×4材・2×4材を直角に切ったりして試しました。通常勝手のKS001Gとも比べながら紹介します。

KS003G/KS004Gのスペック

| 項目 | マキタ KS003G ![]() |
マキタ KS004G ![]() |
|---|---|---|
| 刃の位置 | 逆勝手 (作業者側) |
逆勝手 (作業者側) |
| のこ刃径 | 125mm | 125mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
40.5/27mm | 40.5/27mm |
| 回転数 (スピード) |
7,500min⁻¹ | 7,500min⁻¹ |
| 回転数 (静音エコ) |
5,000min⁻¹ | 5,000min⁻¹ |
| 質量 | 2.8kg | 2.9kg |
| 集じん | ダストカバー | ダストボックス |
| 防じん・防水 | APT+IP56 | APT+IP56 |
| 無線連動 (別売品が必要) |
対応 | 対応 |
| 騒音 (実測・スピード) |
─ | 99dB |
| 騒音 (実測・静音エコ) |
─ | 92dB |
| 本体のみの価格 (税別) |
55,600円 | 57,800円 |
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年9月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 逆勝手なので、右手で持ったまま刃先と墨線が見える
- 静音エコにすると、実測値が99dBから92dBへ7dB下がった(これまで測ったマキタの丸ノコの中で、下がり幅がいちばん大きい)
- KS003G・KS004Gとも無線連動に対応している
- 本体のみの価格は55,600円から(KS003GZ)
デメリット
- 切込みは90°で40.5mm
- のこ刃は全品番で別途用意。本体のみの品番はケースも別途用意
- 刃を付ける向き(表裏)が普通の丸ノコと逆
KS003GとKS004Gの違いは、切り粉の受け方だけ

2機種の違いは、切り粉をどこで受けるか。刃の位置・切込み深さ・回転数・モード・無線連動は同じです。
| 項目 | KS003G | KS004G |
|---|---|---|
| 集じんのしかた | ダストカバー | ダストボックス |
| 切り粉を本体の箱にためる | ー | できる |
| 集じん機にホースでつなぐ | できる | できる |
| 自己集じん率(マキタ公表) | ー | 約91% |
| 質量 | 2.8kg | 2.9kg |
| 本体のみの価格 | 55,600円 | 57,800円 |
KS003Gはダストカバー仕様で、カバーの口にホースをつなぎ、切り粉を集じん機で吸い取ります。

KS004Gはダストボックス仕様で、切り粉は本体の透明な箱にたまります。自己集じん率は約91%。集じん機を用意できない現場でも、切り粉を箱で受けられます。

KS004Gも、ボックスの口にホースをつなげば集じん機で吸い取れます。いつも集じん機を使い、軽さと価格を優先するならKS003G。集じん機なしでも箱で受けたいなら、100g重く2,200円高いKS004Gが候補です。

KS003G/KS004Gの4つの特徴
- 逆勝手で、右手で持ったまま刃先が見える
- ハンドルとバッテリーを刃に寄せて、重心を真ん中に集めている
- スピードと静音エコの2モードを切り替えられる
- KS003G・KS004Gとも無線連動に対応
逆勝手で、右手で持ったまま刃先が見える

普通の丸ノコはモーターの右側に刃が付いていますが、KS003G/KS004Gは刃が左側(作業者側)に付いた逆勝手。KS001Gと並べると、刃とモーターの位置が左右反対になっているのが分かります。
右手でハンドルを握ったとき、刃が体の側に来るので、切っている最中の刃先と墨線を上からのぞき込めます。通常勝手では、刃先がモーターの向こう側になるので、体を傾けて確かめることになります。

ハンドルとバッテリーを刃に寄せて、重心を真ん中に集めている

KS003G/KS004Gはハンドルとバッテリーをのこ刃に近づけた「センターバランス設計」で、刃からハンドルまでの距離は54mmです。
重心が刃の真上に近いので、構えたときに本体が左右どちらかへ傾きにくくなります。ボードやサイディングを切るとき、材料に載せる底面の板「ベース」を水平に保って送りたい場面で役に立ちます。
スピードと静音エコの2モードを切り替えられる

ハンドルの後ろにあるモード切替ボタンでスピードと静音エコを切り替え、いまどちらのモードかはボタンの下のランプで分かります。
| モード | 回転数 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| スピード | 7,500min⁻¹ | とにかく速く切りたいとき |
| 静音エコ | 5,000min⁻¹ | 周りへの音を抑えたいとき |
2つのモードは速さと静かさを切り替えるためのもので、材料ごとに回転数を合わせる使い方ではありません。
スピードモードは、負荷に応じて回転を変える「自動変速」。静音エコモードは、回転数を一定に保つ「定回転制御」です。メーカー公表の、同社のコード式(AC電源)の機種との比較では、切断スピードがサイディングで約40%、石こうボードで約10%上がっています。

KS003G・KS004Gとも無線連動に対応

KS003G・KS004Gはどちらも無線連動に対応しており、本体にスイッチが付いています。丸ノコのスイッチを入れると、Bluetoothでつないだ集じん機も一緒に動き出すので、集じん機のスイッチを入れに行く手間がなくなります。

騒音を実測:スピード99dB、静音エコ92dB
騒音計を本体のすぐそばに置き、刃を空回しした状態で測りました。どの機種も同じやり方なので、機種どうしの比較に使えます。実際に測ったのはKS004Gですが、モーターと回転数が共通のKS003Gも同じ値として載せています。

スピードモードは99dBで、通常勝手のKS001Gより2dB大きな値でした。18Vの防じんマルノコ(KS514D・KS516D)と比べても、大きめです。
静音エコに切り替えると、実測値は92dBまで下がりました。92dBはKS001Gの静音エコと同じ値で、下がり幅の7dBは、これまで測ったマキタの丸ノコで最大です。ただし空回しの測定なので、切断中や周囲に届く音は、この値だけでは判断できません。
KS003G/KS004Gを選ぶときに確認したい3つのポイント
切込み深さについて
KS003G/KS004Gの切込み深さは、90°で40.5mm、45°で27mm。
2×4材(厚さ38mm)なら直角に切れ、SPFの2×4材で実際に切って確かめています。ただし、厚さ45mmの垂木や根太のように40.5mmを超える材料は、一度では切り落とせません。
材料の種類より、切る厚さと角度を確認してください。直角なら40.5mm、45°なら27mmまでです(通常勝手の機種との比較は後で紹介します)。
のこ刃と、本体のみのケースは別途用意

KS004GZ(本体のみ)の箱に入っていたのは、本体・取扱説明書・平行定規・六角棒スパナでした。のこ刃は付いていないので、買ったらまず刃を用意する必要があります。今回は、マキタの鮫肌プレミアムホワイトチップソー(A-67175・125mm・35枚刃)を付けています。
| 品番 | 集じん | 内容 | 標準小売価格(税別) |
|---|---|---|---|
| KS003GRDX | ダストカバー | 電池2個・充電器・ケース付き | 115,000円 |
| KS003GZ | ダストカバー | 本体のみ | 55,600円 |
| KS004GRDX | ダストボックス | 電池2個・充電器・ケース付き | 117,200円 |
| KS004GZ今回購入 | ダストボックス | 本体のみ | 57,800円 |
※セットの中身は、バッテリーBL4025×2・充電器DC40RA・プラスチックケースです。
フルセットのRDXでも、のこ刃は付きません。本体のみのZには、バッテリーと充電器だけでなくケースも付きません。現場へケースに入れて持ち出したいなら、手持ちのものを使うか、別に用意してください。
刃を付ける向きについて

逆勝手なので、刃を付けたときに外から見える面が、普通の丸ノコとは裏表逆になります。いつもの感覚で付けると、刃を反対向きに付けてしまいがちです。

実際に付けてみると、片面にだけ印刷がある刃では、印刷面が本体側に隠れる向きが正解でした。刃を付けたら、刃に描かれた回転方向の矢印で向きを確かめてから使います。
他の丸ノコと比較
KS001G/KS002G(マキタ 40Vmax):厚い材料も切る場合
| 項目 | マキタ KS001G ![]() |
マキタ KS002G ![]() |
マキタ KS003G ![]() |
マキタ KS004G ![]() |
|---|---|---|---|---|
| 刃の位置 | 通常勝手 | 通常勝手 | 逆勝手 | 逆勝手 |
| 切込み深さ (90°/45°) |
47/30mm | 47/30mm | 40.5/27mm | 40.5/27mm |
| 騒音 (スピード/静音エコ) |
97dB/92dB | ─ | ─ | 99dB/92dB |
| 集じん | ダストカバー | ダストボックス | ダストカバー | ダストボックス |
| 本体のみの価格 | 55,600円 | 57,800円 | 55,600円 | 57,800円 |
※ダストカバー仕様はKS003G/KS001G、ダストボックス仕様はKS004G/KS002Gです。
ダストカバー同士・ダストボックス同士なら、回転数・質量・無線連動・価格は同じで、選ぶときに大きいのは刃の位置と切込み深さの違いです。
KS001G/KS002Gは90°で47mmまでなので、厚さ45mmの木材も一度で切り落とせます。騒音の実測値は、スピードモードでKS001GのほうがKS004Gより2dB小さくなりました。そのかわり、刃先はモーターの向こう側になります。
同じ集じん仕様どうしなら値段は同じです。違いは、KS003G/KS004Gが刃先と墨線を見ながら切れること、KS001G/KS002Gが90°の切込みで6.5mm深いことです。
電動工具なびの見解

マキタの40Vmaxのバッテリーを持っていて、ボードやサイディングを墨線どおりに切る仕事が多いなら、KS003G/KS004Gは候補になります。
右手で持ったまま刃先を見られる防じんマルノコは、2026年9月時点のマキタ40Vmaxではこの2機種だけです。
一方で、90°の切込みは40.5mm。厚さ45mmの垂木のような材料は一度では切り落とせません。厚い木材も切る場合は、KS001G/KS002Gと、刃の位置と切込み深さの違いを比べて選んでください。



