マキタのAC100V・165mm丸ノコ「M565」と、同じ本体に190mmの刃を付けた兄弟機「M585」。どちらもマキタの「ホーム用」、つまりDIY向けの電気マルノコで、マキタのコード式丸ノコのうち最安級の入門機です(M585は2014年3月発売)。
M565を購入し、騒音を測ったり、DIYでよく使う木材のSPF材(1×4材・2×4材)を直角に切ったりしてみました。同じ165mmの入門機HiKOKI FC6MA3と、マキタの125mm機5230とも比べながら紹介します。

M565とM585のスペック(2機種の比較)

| 項目 | マキタ M565 ![]() |
マキタ M585 ![]() |
|---|---|---|
| 電源 | AC100V (コード式) |
AC100V (コード式) |
| のこ刃径 | 165mm | 190mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/38mm | 68/46mm |
| 回転数 | 5,500min⁻¹ | 5,500min⁻¹ |
| 質量 | 3.0kg | 3.1kg |
| ブレーキ | あり | あり |
| LEDライト | なし | なし |
| 集じん | なし (ブロワのみ) |
なし (ブロワのみ) |
| 付属のチップソー | A-77419 | A-77425 |
| 標準小売価格 (税別) |
24,200円 | 27,800円 |
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年9月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 電池と充電器を買わずに、コンセントにつなげばすぐ使える
- チップソー・平行定規・六角棒スパナが付いていて、買ってすぐ使い始められる
- M565は45°で38mmまで切れ、2×4材(厚さ38mm)の斜め切りがカタログ上でちょうど届く
- M565の騒音の実測値は99dBで、同じ165mmの入門機FC6MA3(102dB)より3dB小さかった
デメリット
- 集じん機への接続口は無く、切り粉は刃先のブロワで飛ばす
- LEDライトは無く、モーターはカーボンブラシ式
M565とM585の違いは刃の径。切る材料の厚さで選ぶ

M565は軽さと価格、M585は切込み深さで選ぶ兄弟機です。取扱説明書も1冊にまとめられていて、購入したM565の箱に入っていた説明書にも、「165mmモデル M565」「190mmモデル M585」と両方の型番が載っていました。
| 項目 | マキタ M565 ![]() |
マキタ M585 ![]() |
差 |
|---|---|---|---|
| のこ刃径 | 165mm | 190mm | +25mm |
| 切込み深さ (90°) |
57mm | 68mm | +11mm |
| 切込み深さ (45°) |
38mm | 46mm | +8mm |
| 質量 | 3.0kg | 3.1kg | +100g |
| 標準小売価格 (税別) |
24,200円 | 27,800円 | +3,600円 |
回転数(5,500min⁻¹)やブロワ、ブレーキなどの装備は同じで、違うのは刃の径です。
違いが出るのは、刃を45°に傾けて2×4材(厚さ38mm)を切るとき。M565の45°の切込み深さは38mmで、カタログの数値ではちょうど切り落とせる深さです。M585は46mmまで切れます。
2×4材を45°で切らないなら、M565で足ります。100g軽く、標準小売価格で3,600円安い。
M565/M585の5つの特徴
- 刃先の切り粉をブロワで飛ばして、墨線を見やすくする
- リブ付きのブレードカバーと大型トップガイドで、墨線に合わせやすい
- 切込み深さを、セフティカバーの目盛りで合わせられる
- モーターの底が平らで、立てたまま刃を替えられる
- チップソーと平行定規が付いている
刃先の切り粉をブロワで飛ばして、墨線を見やすくする

「ブロワ機能」は、モーターの風を刃先の周りに吹き出して、切り粉を飛ばす機能です。
墨線は、材料に引いた「ここを切る」という目印の線です。切っている最中は、その上に切り粉が積もって線が見えにくくなりますが、ブロワで飛ばすと、線を見ながら切り進めやすくなります。
ただし、切り粉を集める機能ではなく、切り粉は周りに飛び散ります。室内で使うなら、床に養生シートを敷いておくと片付けが楽です。
リブ付きのブレードカバーと大型トップガイドで、墨線に合わせやすい

刃の上を覆うブレードカバーには、ノコ刃の真上にリブ(出っ張りの筋)があり、上から見たときに刃の位置の目安になります。

ベースの先端にあるのは、オレンジ色の大型トップガイド。0°で切るときと45°で切るときの目印が別々に刻まれていて、墨線に合わせる位置を傾きごとに選べます。
入門機でも、墨線に沿ってまっすぐ切るための目印は2か所に用意されています。上から見た刃の位置はリブで、ベースの先端はトップガイドで、それぞれ墨線に合わせる作り。
切込み深さを、セフティカバーの目盛りで合わせられる

刃の下側を覆うセフティカバーには切込み深さの目盛りがあり、ベースの下面を目盛りに合わせるだけで、おおよその切込み深さが決まります。
丸ノコは、材料の厚さより少しだけ深く刃を出して切るのが基本。定規を当てて刃の出を測らなくても、目盛りで手早く合わせられます。
モーターの底が平らで、立てたまま刃を替えられる

刃を交換するときは、コンセントからプラグを抜いておきます。モーターの底が平らなので本体を立てて置けるため、そのまま上から六角棒スパナを回せます。
刃は消耗品なので、使い続ければ交換する場面は必ず来るもの。本体を寝かせて押さえながら回すより、手元が安定します。
チップソーと平行定規が付いている

M565の箱を開けると、入っていたのは本体・取扱説明書・平行定規でした。チップソーは本体に取り付けた状態で、刃には「一般木材」「52T」(刃数52)と書かれています。
公式の付属品は、M565がチップソーA-77419・六角棒スパナ・平行定規、M585がチップソーA-77425・六角棒スパナ・平行定規です。
平行定規は、材料の端から同じ幅で細長く切るときに使う道具。棚板を同じ幅でそろえたいときなどに使えて、別に買わなくて済みます。
騒音を実測:M565は99dB
騒音は、騒音計を本体のすぐそばに置き、刃を空回しした状態で測定しました(測ったのはM565)。どの機種も同じやり方で測っているので、機種どうしを比べる目安になります。

M565の99dBは、これまで測ったコード式(AC100V)の丸のこ9機種の中では最も小さい値です(2026年9月時点)。ただ、空回しでの測定値の差は、2番目の5230・MW-46Aと1dB、いちばん大きいDM-100と4dBです。実際に材料を切るときの音を比べた値ではありません。
いっぽう、10.8Vの充電式C1205DAの89dBと比べると、10dB大きくなります。コード式どうしで比べれば小さいほうでも、丸のこ全体で見れば静かな機種ではありません。
M565/M585を選ぶときに確認したい3つのポイント
集じん機への接続について

M565/M585には、集じん機のホースをつなぐ口がありません。切り粉は刃先のブロワで飛ばすだけで、集めることはできません。
屋外や掃除しやすいガレージなど、切り粉が飛び散っても後から掃除すればいい環境なら、接続口がない点は気になりにくいです。室内で使う場合は、周りに飛び散った切り粉を後から掃除することになります。
LEDライトとモーター(カーボンブラシ式)について
手元を照らすLEDライトは付いていないので、暗い場所で使うときは、墨線の上に別の照明を当てる必要があります。
モーターはブラシレスではなく、カーボンブラシ(マキタのカーボンブラシNo.322)を使うタイプです。長く使ってブラシが減ったら、交換が要ります。
明るい場所で使う場合は照明を足す必要がなく、ブラシの交換も、使う回数が少ないほど先になります。
品番は1つずつで、セット違いは無い
| 品番 | のこ刃径 | 付属のチップソー | 標準小売価格(税別) |
|---|---|---|---|
| M565今回購入 | 165mm | A-77419 | 24,200円 |
| M585 | 190mm | A-77425 | 27,800円 |
※どちらも、チップソーのほかに六角棒スパナと平行定規が付きます。
どちらも品番は1つだけで、セット違いや色違いはありません。
他の丸のこと比較
FC6MA3/FC7MA3(HiKOKI AC100V):価格を抑えて集じん機につなぎたい場合
| 項目 | HiKOKI FC6MA3 ![]() |
マキタ M565 ![]() |
|---|---|---|
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/38mm | 57/38mm |
| 回転数 | 5,500min⁻¹ | 5,500min⁻¹ |
| 質量 | 3.2kg | 3.0kg |
| 騒音 (うちの実測) |
102dB | 99dB |
| 集じん機への接続 | 別売ダクトアダプタ でできる |
できない |
| 標準小売価格 (税別) |
18,800円 | 24,200円 |
集じん機につなぎたい人や、標準小売価格を抑えたい人は、HiKOKIのFC6MA3/FC7MA3も候補です。アルミベースと、墨線に合わせる目印を調整できるガイドピースが付いたDIY向けAC丸のこです。こちらも165mmと190mmがあり、M565/M585と同じく刃の径で選び分けます。
切込み深さと回転数はM565と同じです。FC6MA3はM565より5,400円安く、実測では3dB大きい音でした。
190mm同士のFC7MA3(68/46mm・3.4kg・24,000円)とM585(68/46mm・3.1kg・27,800円)では、切込み深さは同じ。M585のほうが300g軽い一方、価格は3,800円高い。
主な違いは、集じん機につなげるかどうかと、価格・重さです。FC6MA3/FC7MA3は別売のアダプタで集じん機につなげられ、同じ刃の径のM565/M585より安くなります。一方、M565/M585は集じん機にはつなげませんが、200〜300g軽くなります。
5230(マキタ AC100V・125mm):軽さと手元の明るさを重視する場合
| 項目 | マキタ 5230 ![]() |
マキタ M565 ![]() |
|---|---|---|
| のこ刃径 | 125mm | 165mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
46/30mm | 57/38mm |
| 質量 | 2.2kg | 3.0kg |
| LEDライト | あり | なし |
| 騒音 (うちの実測) |
100dB | 99dB |
| 標準小売価格 (税別) |
34,800円 | 24,200円 |
同じマキタのコード式で、刃が125mmの小型機です。
45°の切込みは5230が30mm、M565が38mmです。厚さ38mmの2×4材にカタログ上でちょうど届くのはM565。5230は800g軽く、LEDライト付きで、標準小売価格は10,600円高くなります。
電動工具なびの見解

コンセントの取れる場所で年に数回DIYをする人が、マキタの丸ノコを手ごろな値段で1台持つなら、M565/M585は候補になります。
電池も充電器も要らず、チップソーと平行定規が付いた状態で届くので、買ったその日から使い始められます。
一方、集じん機のホースをつなぐ口はありません。室内で切り粉を集めながら作業したい場合は、HiKOKIのFC6MA3/FC7MA3も候補に入れて、集じん機への接続と価格の違いを比べてみてください。





