HiKOKIの36V・147mm丸のこ「C3605DC(SK)」。同社の36V丸のこのうち、125mmと165mmの間に入る147mmの機種です。
本体のみの(NN)を購入し、騒音を測りました。切断にはDIYでおなじみのSPF材(1×4・2×4)を使い、どちらも直角に切りました(2×4材の厚さは38mm)。同じHiKOKIの36V機C3605DA(SK)(125mm)とC3606DB(165mm)、18V機C1806DB(165mm)とも比べながら紹介します。

C3605DC(SK)のスペック

| 項目 | HiKOKI C3605DC(SK) ![]() |
|---|---|
| 電源 | 36V (マルチボルト) |
| のこ刃径 | 147mm (145〜147mm) |
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/38mm |
| 逆方向の傾斜 | 逆5° (切込み54mm) |
| 回転数 (パワー/サイレント) |
4,500/2,500min⁻¹ |
| 質量 | 2.9kg |
| 騒音 (実測・通常/静音) |
98dB/92dB |
| 付属のこ刃 | 黒鯱 (147mm) |
| 本体のみの価格 (税別) |
45,600円 |
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年9月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
※質量はメーカーの公表値です。電池込みなどの条件が機種でそろっていないため、重さの差は目安として見てください。
メリット
- 90°で57mm、45°で38mmまで切れる
- 質量は2.9kgで、C1806DB(3.2kg)やC3606DB(3.3kg)より軽い(公表値)
- 実測値はパワー98dB、サイレント92dB。サイレントの92dBは、これまで測った静音モードの値で一番小さい数字(ほか5機種と同じ)
- 切断スピードは約5.0m/minで、AC機C5MVY(約4.1m/min)の約1.2倍
- 本体のみの(NN)にも、147mmの黒鯱チップソーが付いている
デメリット
- 147mmの替刃は、125mm・165mmより選択肢が少ない
- 本体のみの(NN)は、ダクトアダプタとケースを別途用意
- パワーモードの実測値は98dB(これまで測った丸のこの中では真ん中あたり)
C3605DC(SK)の5つの特徴
- 147mmの刃で、90°57mm・45°38mmまで切れる
- 切断スピードは、AC機C5MVYの約1.2倍
- サイレントモードは、負荷がかかると自動でパワーモードに切り替わる
- 集じん機と無線でつながり、登録はボタン操作だけで済む
- 横に置いたときのソフト材と、墨線を見やすくするブロワ
147mmの刃で、90°57mm・45°38mmまで切れる

C3605DC(SK)の刃径は147mm。
90°の切込みは、C3605DA(SK)(125mm)より10mm深い57mmです。47mmでは1回で切り落とせない厚さ50mmほどの角材も、この機種なら1回で切れます。
45°の38mmは2×4材の厚さ(38mm)とちょうど同じで、余裕はありません。カタログの数字の上では、2×4材を45°に傾けて1回で切り落とせますが、うちで試したのは直角切りだけ。C3605DA(SK)の45°は30mmなので、ここが125mmとの大きな違いです。
刃を反対側に5°傾ける「逆5°」にも対応し、そのときの切込みは54mm。
(NN)の箱を開けると、147mmの黒鯱チップソーがすでに本体に付いた状態で入っています(化粧箱にも「黒鯱チップソー付」と印刷)。刃を別に買わなくても、すぐ使い始められます。
切断スピードは、AC機C5MVYの約1.2倍

C3605DC(SK)の切断スピードは約5.0m/minで、同社のAC100V機C5MVY(約4.1m/min)の約1.2倍で、HiKOKIはこれを「AC機並の切断スピード」と呼んでいます。
比べている相手はコンセント式のC5MVYです。メーカーの比較では、このAC機に近い切断スピードを、コードレスで出せる機種として示されています。
切断スピードは測っていないので、この数字はメーカーの公称値です。
サイレントモードは、負荷がかかると自動でパワーモードに切り替わる

サイレントモードは、回転数を下げて音を抑えるモードです。本体の上にあるボタンの1つで切り替えると、回転数が1分あたり4,500回転から2,500回転(min⁻¹)に下がります(もう1つのボタンは、LEDライトの点灯方式を切り替えるものです)。

サイレントモードで切っている途中に負荷が大きくなると自動でパワーモードに切り替わるので、厚い材料に差しかかっても、ボタンを押し直さずに切り進められます。
音を抑えたい場面ではサイレントモードを基本にし、硬い材料や厚い材料のときだけ回転を上げる。そんな使い方に向いたモードです。
集じん機と無線でつながり、登録はボタン操作だけで済む

Bluetooth対応の蓄電池を付けると、C3605DC(SK)はHiKOKIの集じん機と無線で連動し、丸のこのスイッチを入れれば集じん機も一緒に動き出します。

HiKOKIが「ラクラクペアリング」と呼んでいる登録の手順は、集じん機側が「電源を入れて連動スイッチを押す」、丸のこ側が「スイッチ(トリガ)を一度引いて無線連動スイッチを押す」の2つです。

横に置いたときのソフト材と、墨線を見やすくするブロワ

本体を横に倒して置いたときに床に当たる部分には、ソフト材が3か所。仕上がった床や材料の上に置いても、傷を付けにくくなります。

切っている間はブロワ機能が切りくずを吹き飛ばし、墨線の上にたまりにくくするので、線を見ながら切り進められます。

ほかに、材料に当てる底板(ベース)と刃の平行を直せる微調整機構、スイッチを入れたときの立ち上がりをゆるやかにするソフトスタート、刃が引っかかって本体が跳ね返る「キックバック」を軽くするシステムも装備。
騒音を実測:パワー98dB、サイレント92dB
騒音計を本体のすぐそばに置き、刃を空回しした状態で測りました。どの機種も同じやり方なので、機種どうしの比較に使えます。

パワーモードの98dBは、これまで測ったHiKOKIの36V丸のこ4機種(C3605DA(SK)・C3605DYB・C3606DB・この機種)の中で一番小さい数字です。C3605DA(SK)より2dB、C3606DBより4dB小さい値でした。
サイレントに切り替えると、空回しの実測値は6dB下がって92dBになります(切断中は負荷でパワーモードに戻ることがあります)。この92dBは、これまで測った静音モードの値の中で一番小さく、C3605DYBやC5YEなど5機種と同じ数字です。
C3605DC(SK)を選ぶときに確認したい3つのポイント
147mmの替刃の選択肢について
147mmは125mmや165mmほど出回っている刃径ではないため、替刃を探すと、125mm・165mmより選べる種類は少なめです。
刃が欠けたときに、その日のうちに買い足せる場所は限られます。
使いたい替刃が見つかり、予備も買っておけるなら、欠けた日に買い足せない点はあまり気になりません。
本体のみの(NN)は、ダクトアダプタとケースを別途用意
| 型式 | 内容 | 標準小売価格(税別) |
|---|---|---|
| C3605DC(SK)(2XPSZ) | 電池2個・充電器・ケース・アダプタ付き | 105,700円 |
| C3605DC(SK)(NN)今回購入 | 本体のみ | 45,600円 |
※(2XPSZ)に付くのは、蓄電池 BSL36A18BX×2・充電器 UC18YDL2・システムケース4・ダクトアダプタです。
どちらの品番にも、147mmの黒鯱チップソーが付きます。セット品との差は60,100円で、その中身はBluetooth対応の蓄電池2個・急速充電器・システムケース4・ダクトアダプタ。

集じん機につなぐためのダクトアダプタは、(2XPSZ)にしか付きません。同じHiKOKIでもC3606DBやC1806DBは本体のみの品番にもアダプタが付くので、そのつもりで(NN)を買うと足りません。
集じん機を使わなければアダプタは不要ですが、(NN)には蓄電池・充電器・ケースも付きません。手持ちの蓄電池や充電器がない人は、セット品と比べてください(持ち出すための入れ物も別に必要です)。
パワーモードの音について
空回しの実測では、パワー98dB、サイレント92dBでした。周りへの音が気になる場所では、サイレントモードを使う場面が増えますが、切断中は負荷でパワーに切り替わるので、音を抑え続けられるとは限りません。
屋外や日中でも、近くに住宅や人がいる場所では音への配慮が要ります。作業時間と周りとの距離で判断してください。
他の丸のこと比較
C3605DA(SK)(HiKOKI 36V・125mm):合板やボードが中心の場合
| 項目 | HiKOKI C3605DA(SK) ![]() |
HiKOKI C3605DC(SK) ![]() |
|---|---|---|
| 切込み深さ (90°/45°) |
47/30mm | 57/38mm |
| 回転数 (パワー) |
7,000min⁻¹ | 4,500min⁻¹ |
| 騒音 (通常/静音) |
100dB/93dB | 98dB/92dB |
| 質量 | 2.7kg (蓄電池装着時) |
2.9kg |
| 本体のみの価格 | 42,800円 | 45,600円 |
同じ36Vのマルチボルトで、刃が125mmの機種。切込みは90°で47mm、45°で30mmまでなので、2×4材を45°で切り落とせません。
厚さ50mmほどの角材や2×4材の45°切りがあるならC3605DC(SK)。合板やボードが中心で、90°47mm・45°30mmの深さで足りるなら、C3605DA(SK)は本体のみの価格が2,800円安くなります。
C1806DB(HiKOKI 18V・165mm):66mmの深さと18V電池を使いたい場合
| 項目 | HiKOKI C1806DB ![]() |
HiKOKI C3605DC(SK) ![]() |
|---|---|---|
| 電源 | 18V (マルチボルト可) |
36V (マルチボルト) |
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 57/38mm |
| 回転数 | 4,500/2,500min⁻¹ | 4,500/2,500min⁻¹ |
| 騒音 (通常/静音) |
99dB/97dB | 98dB/92dB |
| 質量 | 3.2kg | 2.9kg |
| 本体のみの価格 | 46,700円 | 45,600円 |
回転数は同じで、違うのは深さと重さと音です。165mmの刃なので、C1806DBは替刃の選択肢も多くなります。
C1806DBは90°で9mm深く(45°では8mm)切れ、18Vバッテリーも使えます。一方、C3605DC(SK)は公表質量で300g軽く、サイレントの実測値が5dB小さい92dBです。本体のみの価格差は1,100円です。
C3606DB(HiKOKI 36V・165mm):3つのモードと66mmの深さが欲しい場合
| 項目 | HiKOKI C3606DB ![]() |
HiKOKI C3605DC(SK) ![]() |
|---|---|---|
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 57/38mm |
| モード | 高回転/仕上げ/ サイレント |
パワー/サイレント |
| 騒音 (通常/静音) |
102dB/93dB | 98dB/92dB |
| 質量 | 3.3kg | 2.9kg |
| (NN)の集じん用アダプタ | 付属 | 別売 |
| 本体のみの価格 | 50,400円 | 45,600円 |
同じ36Vで165mmの主力機。切り口を整える「仕上げ」を含む3つのモードがあり、本体のみの品番にもダストアダプタが付きます。パワーモード同士の実測値は、C3606DBの高回転が4dB大きい結果でした。
違いは深さと重さで、C3606DBは90°で9mm深く(45°では8mm)切れる一方、C3605DC(SK)は公表質量で400g軽く、本体のみの価格は4,800円安くなります。
電動工具なびの見解

HiKOKIのマルチボルトバッテリーを持っていて、125mmでは深さが足りない材料がときどき出る人なら、C3605DC(SK)は候補になります。
90°57mm・45°38mmの深さを、C1806DBやC3606DBより軽い2.9kgで使えます。C3605DA(SK)より深く、この2機種より軽い、その間を埋める位置づけです。
一方、147mmの替刃は、125mm・165mmより選べる種類が少なめです。90°57mm・45°38mmを超える切断があるなら、まず必要な深さを確認してください(C1806DBとC3606DBなら、90°66mm・45°46mmまで切れます)。




