マキタのAC100V・147mm丸のこ「5331」「5332C」「5310C」を、公式仕様と取扱説明書をもとに紹介します。マキタのコンセント式マルノコのうち、刃径147mmの3機種は、取扱説明書も1冊にまとまっています。それぞれの呼び名は「電気マルノコ」「電子マルノコ」「電子造作用精密マルノコ」です。
147mmの刃で90°57mm(5310Cは56mm)まで切れて、3機種ともスイッチを入れたときに滑らかに回り始めるソフトスタート付き。違いは、回転を一定に保つ電子制御の有無と、5310Cだけに付くフロア材・造作向けの装備です。
同じ147mmで電池で動くHiKOKIの36V機C3605DC(SK)や、165mmのHiKOKIのコンセント式C6MBYA3、125mmのマキタ5230との違いも紹介します。

5331/5332C/5310Cのスペック
| 項目 | マキタ 5331 ![]() |
マキタ 5332C ![]() |
マキタ 5310C ![]() |
|---|---|---|---|
| 電源 | AC100V (コード5m) |
AC100V (コード5m) |
AC100V (コード5m) |
| 消費電力 (電流) |
1,140W (12A) |
1,140W (12A) |
1,140W (12A) |
| のこ刃径 | 147mm | 147mm | 147mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/37mm | 57/37mm | 56/36mm |
| 左への傾斜 | ─ | ─ | 左5° (切込み42mm) |
| 回転数 | 5,500min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 起動・回転の制御 | ソフトスタート | 定回転制御+ ソフトスタート |
定回転制御+ ソフトスタート |
| 質量 | 2.8kg | 2.6kg | 2.7kg |
| 寸法 (長さ×幅×高さ) |
269×232×232mm | 269×230×232mm | 269×230×232mm |
| ベース | アルミ | アルミ | アルミ |
| ブレーキ/LED | あり/あり | あり/あり | あり/あり |
| 集じん (ダストノズルは別売) |
集じん機に接続 | 集じん機に接続 | 集じん機に接続 |
| 標準で付くチップソー | A-52227 (刃数52) |
A-52227 (刃数52) |
A-52233 (刃数68) |
| 標準小売価格 (税別・刃付き) |
41,800円 | 43,100円 | 52,600円 |
※A-52227は一般木工用、A-52233は造作、一般木工用のチップソーです。
※価格はメーカーの標準小売価格(税別・2026年9月時点)です。販売店での実際の価格とは異なります。
メリット
- 90°で57mm(5310Cは56mm)まで切れて、質量は2.6〜2.8kg
- 3機種ともソフトスタート・ブレーキ・LEDライト・ブロワを装備
- 5332Cと5310Cは、負荷がかかっても回転が下がりにくい定回転制御付き
- 5310Cは左5°の傾斜と2本ポール平行定規で、フロア材の付け合わせにも使える
デメリット
- 45°の切込みは37mm(5310Cは36mm)で、2×4材は45°で切り落とせない
- 集じん機につなぐダストノズルは別売
- 5331と5332Cでは、2本ポール平行定規は別売
- コード式なので、延長コードを使う場合は太さ2.0mm²で20mまでが目安
5331・5332C・5310Cの違いは、回転の制御と造作向けの装備
| 項目 | マキタ 5331 ![]() |
マキタ 5332C ![]() |
マキタ 5310C ![]() |
|---|---|---|---|
| 起動・回転の制御 | ソフトスタート | 定回転制御+ ソフトスタート |
定回転制御+ ソフトスタート |
| 回転数 | 5,500min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/37mm | 57/37mm | 56/36mm |
| 左への傾斜 | ─ | ─ | 左5° (切込み42mm) |
| 刃口板 | ─ | ─ | あり |
| 付いてくる平行定規 | 平行定規 | 平行定規 | 2本ポール平行定規 |
| 付いてくるチップソー | A-52227 (刃数52) |
A-52227 (刃数52) |
A-52233 (刃数68) |
| 質量 | 2.8kg | 2.6kg | 2.7kg |
| 標準小売価格 (税別・刃付き) |
41,800円 | 43,100円 | 52,600円 |
147mmの刃、1,140Wのモーター、アルミベース、ブレーキやLEDライトは3機種で共通です。
5331と5332Cの違いは、回転の制御。5331はソフトスタートのみで、回転数は5,500min⁻¹です。5332Cは電子制御で、ソフトスタートに加えて、切っている途中に負荷がかかっても回転が下がりにくい定回転制御が付き、回転数は4,100min⁻¹に設定されています。

5310Cは、5332Cと同じ電子制御に、フロア材や造作の作業に向けた装備を加えた機種です。刃を左に5°まで傾けられ(切込み42mm)、ベースの前後で支える2本ポール平行定規と、刃数68の造作用チップソー(A-52233)が付きます。材料に載せる底板には、刃が通る開口部を狭める「刃口板」もあり、幅の細い材料を安定して切るために使います。
左への傾斜は、フロア材の端を切るときに使います。直角に切ったフロア材の端は壁や巾木につかえて入りにくいので、端面に2〜5°の傾斜を付けて切り、床に敷き詰めやすくするのが、取扱説明書で紹介されている使い方です。
5331と5332Cでも、2本ポール平行定規は別売品(部品番号 122871-6)として取り付けられます。
5331に定回転制御が加わったのが5332Cで、差額は1,300円。5310Cはそこへさらに左5°の傾斜・刃口板・2本ポール平行定規・刃数68のチップソーが付き、5332Cより9,500円高くなります(どれもチップソー付の本体)。刃付きの標準小売価格で比べると、価格を抑えるなら5331。1,300円足して定回転制御も欲しいなら5332Cです。左傾斜や刃口板を使う造作作業なら、5332Cより9,500円高い5310Cが候補になります。
5331/5332C/5310Cの4つの特徴
- 147mmの刃で、90°57mmまで切れる
- 3機種ともソフトスタートで、滑らかに回り始める
- 切り粉を後ろへまとめて出し、ブロワで墨線を見やすくする
- ベースと刃の平行・直角を、自分で微調整できる
このほか、ハンドルの上のスイッチで点けるLEDライト、電源プラグを差すと緑に点く通電表示ランプ、スイッチを切ると同時にかかるブレーキも3機種に付いています。
147mmの刃で、90°57mmまで切れる
刃径は147mmで、90°の切込みは57mm(5310Cは56mm)。125mmの丸のこの46〜47mmより10mmほど深く切れます。
125mmの丸のこでは届かない厚さ50mmほどの角材も、この深さなら1回で切り落とせます。45°に傾けたときの深さは、このあとの「4つのポイント」にまとめました。
3機種ともソフトスタートで、滑らかに回り始める

ソフトスタートは、スイッチを入れたときに回転をゆっくり立ち上げる機能。電子制御を持たない「電気マルノコ」の5331にも付いているので、3機種のどれを選んでも使えます。
回転が一気に上がらないぶん、スイッチを入れた瞬間に本体が振られる反動が小さくなります。
切り粉を後ろへまとめて出し、ブロワで墨線を見やすくする

切り粉は本体の後ろへ集めて出す「後部排出」。周りを汚したくない室内の内装やリフォームの作業でも、切り粉が周りへ飛び散る量を抑えられます。
ブロワの風が刃の前に吹き出し、材料に付けた切る位置の目印「墨線」の上の切り粉を飛ばして、線を追いやすくしてくれます。
ベースと刃の平行・直角を、自分で微調整できる
ベースの側面と刃の平行は、止めネジを少しゆるめてベースの後ろ側を横に動かし、さし金で測りながら調整する方式。刃とベースの直角は微調整ネジで90°に合わせ直せて、5310Cには45°用の微調整ネジも付いています。
出荷時の調整がずれたときも、手元で合わせ直せます。
5331/5332C/5310Cを選ぶときに確認したい4つのポイント
45°の切込み深さは37mm(5310Cは36mm)
刃を45°に傾けたときの切込みは、5331と5332Cが37mm、5310Cが36mm。2×4材の厚さは38mmなので、45°で斜めに1回で切り落とすには1mm(5310Cは2mm)足りません。
直角なら57mmまで切れるので、2×4材を直角に切る作業には影響しません。45°で2×4材まで切りたい場合の比較は、あとの「他の丸のこと比較」にまとめました。
45°で切る材料の厚さが37mm以内(5310Cは36mm以内)なら、この切込み深さで足ります。合板なども、切りたい厚さで確認してください。
集じん機につなぐダストノズルは別売
3機種とも集じん機につなげますが、そのためのダストノズル(部品番号 A-47444)は付属品に入っていません。ダストノズルはナベ小ネジで本体に取り付け、合うホースとジョイントで集じん機につなぎます。
集じん機につながないときは、ダストノズルを外して使います。付けたままにすると、切りくずが詰まる場合があるからです。屋外で切り粉を後ろへ出しながら切るのが中心なら、ダストノズルは無しで作業を始められます。
147mmの替刃は、取扱説明書に4種類
| 用途 | 部品番号 | 刃数 |
|---|---|---|
| 一般木工用 | A-52227 | 52 |
| 集成材用 | A-52548 | 52 |
| 造作、一般木工用 | A-52233 | 68 |
| 造作、集成材用 | A-52554 | 68 |
取扱説明書の別販売品に載っている147mmのチップソーは、この4種類。5331と5332CにはA-52227、5310CにはA-52233が付いてきて、集成材を切るなら集成材用の刃も選べます。
使える刃は外径147mmで、125mmや165mmの丸のこの替刃は使えません。歯と歯の間の谷底を結んだ円の直径を「刃底径」といい、取扱説明書では、刃底径が114mm以下の刃は使わないよう指定されています。標準刃の用途で足りるなら、同じ品番を替刃にできます。集成材を切るなら、表の集成材用も候補です。
コード式なので、延長コードの太さと長さを確認
本体のコードは5mで、消費電力は1,140W(12A)。コンセントから離れた場所で切るときは延長コードを使うことになり、取扱説明書では、太さ2.0mm²のコードで20mまでを長さの目安にしています。
材料の反対側に回って切るときは、コードが材料や足元に引っかからないよう、取り回しにも気を付ける必要があります。コンセントの近くの台の上で切るのが中心なら、延長コードは短く済みます。
他の丸のこと比較
比べるポイントは、電池で動かしたいか、もっと深く切りたいか、深さより軽さと価格を取るかの3つ。どれも、電動工具なびで実機を持っている機種と比べます。
C3605DC(SK)(HiKOKI 36V):同じ147mmを電池で使う場合
| 項目 | HiKOKI C3605DC(SK) ![]() |
マキタ 5331 ![]() |
マキタ 5332C ![]() |
マキタ 5310C ![]() |
|---|---|---|---|---|
| 電源 | 36V (マルチボルト) |
AC100V | AC100V | AC100V |
| のこ刃径 | 147mm | 147mm | 147mm | 147mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
57/38mm | 57/37mm | 57/37mm | 56/36mm |
| 逆方向(左)への傾斜 | 逆5° (54mm) |
─ | ─ | 左5° (42mm) |
| モード | パワー/サイレント | ─ | ─ | ─ |
| 回転数 | 4,500/2,500min⁻¹ | 5,500min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 質量 | 2.9kg | 2.8kg | 2.6kg | 2.7kg |
| 集じん | 集じん機と無線連動 | 集じん機に接続 | 集じん機に接続 | 集じん機に接続 |
| 本体の価格 (税別・刃付き) |
45,600円 | 41,800円 | 43,100円 | 52,600円 |
| 蓄電池2個・充電器セット (税別) |
105,700円 | ─ | ─ | ─ |
※5331・5332C・5310Cのダストノズルと、C3605DC(SK)(NN)のダクトアダプタは別売。C3605DC(SK)の回転数はパワー/サイレントの順で、無線連動にはBluetooth対応蓄電池が必要です。C3605DC(SK)の本体のみは(NN)(黒鯱付)、セットは(2XPSZ)(蓄電池2個・充電器・ケース・ダクトアダプタ付き)です。
HiKOKIのマルチボルト(36V)で動く、同じ147mmの丸のこです。回転数を2,500min⁻¹に落として音を下げるサイレントモードと、集じん機との無線連動機能を備え、45°の切込みは2×4材の厚さと同じ38mm。
C3605DC(SK)はコードレスで、サイレントモードと45°で38mm切れる深さを備えています。一方、5331・5332C・5310Cは電池と充電器が要らず、チップソー付の本体が41,800円からです。
C6MBYA3(HiKOKI AC100V):165mmで66mmまで切りたい場合
| 項目 | HiKOKI C6MBYA3 ![]() |
マキタ 5331 ![]() |
マキタ 5332C ![]() |
マキタ 5310C ![]() |
|---|---|---|---|---|
| のこ刃径 | 165mm | 147mm | 147mm | 147mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
66/46mm | 57/37mm | 57/37mm | 56/36mm |
| 逆方向(左)への傾斜 | 逆5° (57mm) |
─ | ─ | 左5° (42mm) |
| 回転数 | 5,000min⁻¹ | 5,500min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 質量 | 2.9kg | 2.8kg | 2.6kg | 2.7kg |
| 消費電力 | 1,050W | 1,140W | 1,140W | 1,140W |
| 標準で付くのこ刃 | 黒鯱 (165mm) |
A-52227 | A-52227 | A-52233 |
| 標準小売価格 (税別・刃付き) |
40,000円 | 41,800円 | 43,100円 | 52,600円 |
同じコンセント式で、刃が165mmのHiKOKI機です。90°では5331・5332Cより9mm深い66mmまで切れて、45°でも46mmあるので2×4材を斜めに切り落とせます。質量は2.9kg。
C6MBYA3は90°で66mm・45°で46mmまで切れて、刃付きの本体どうしで比べると5331より1,800円安い機種です。対して5331・5332C・5310Cは、C6MBYA3より100〜300g軽い本体です。
5230(マキタ AC100V):切込み46mmまでの材料が中心の場合
| 項目 | マキタ 5230 ![]() |
マキタ 5331 ![]() |
マキタ 5332C ![]() |
マキタ 5310C ![]() |
|---|---|---|---|---|
| のこ刃径 | 125mm | 147mm | 147mm | 147mm |
| 切込み深さ (90°/45°) |
46/30mm | 57/37mm | 57/37mm | 56/36mm |
| 回転数 | 5,600min⁻¹ | 5,500min⁻¹ | 4,100min⁻¹ | 4,100min⁻¹ |
| 質量 | 2.2kg | 2.8kg | 2.6kg | 2.7kg |
| 消費電力 | 710W | 1,140W | 1,140W | 1,140W |
| ダストノズル | 付属 | 別売 | 別売 | 別売 |
| 標準小売価格 (税別・刃付き) |
34,800円 | 41,800円 | 43,100円 | 52,600円 |
同じマキタのコンセント式で、刃が125mmの機種です(取扱説明書は別になっています)。90°の切込みは46mm。
5230は2.2kgと軽く、ダストノズルも付いていて、チップソー付の本体どうしで5331より7,000円安い機種です。一方、5331・5332C・5310Cは90°で10〜11mm深く、45°でも37mm(5310Cは36mm)まで切れます。
電動工具なびの見解

コンセントの取れる現場で、厚さ57mm(5310Cは56mm)までの材料を直角に切ることが多いなら、5331・5332C・5310Cは候補になります。
147mmの刃で90°57mm(5310Cは56mm)の深さを、ソフトスタート付きの2.6〜2.8kgの本体で使えること。これがこの3機種の一番の特徴です。
一方、45°の切込みは37mm(5310Cは36mm)で、2×4材を45°で切り落とすには1mm(5310Cは2mm)足りません。2×4材の斜め切りが多い場合は、C3605DC(SK)やC6MBYA3と、45°の切込み深さの違いを比べて選んでください。








