今回ご紹介するのは18Vインパクトドライバ『TD156D』。

2025年5月に発売された新型インパクトドライバで、DIYモデル(Lightバッテリタイプ)の「MTD002D」をプロモデル(LXTバッテリ)対応に改良した商品。
これにより、LightバッテリとLXTバッテリでバッテリが共用できなかった問題を解消し、LXTシリーズ内での選択機種の幅が広がったと言えます。
ただ、付属しているバッテリはLXTベーシックとの新たなバッテリシリーズ。普通のLXTバッテリと共用できるのですが、充電器だけは専用なのが難点。。。
今回はそんな新たなDIYer向け機種『TD156D』についてレビューしていきます。
こんな方にオススメ♪
- すでにマキタ18V LXTバッテリを持ってて、小容量バッテリを増強したい。
- もしくは今後マキタ18Vで生きていこうと考えてる
- DIY用途・セカンド機種を探してる
別の機種が良さそうな方
TD156Dのラインナップ
『TD156D』の商品ラインナップは今のところ1種類のみ。
本体のみで購入したい人もそこそこいると思うんですけどね。
出さないのかな本体のみのラインナップ。

TD156DB:本体+バッテリ1個+充電器
本体色 | 青 |
バッテリー | 2.0Ah×1個 (BLB182) |
充電器 | DCB18WA |
収納ケース | ハードケース |
その他付属品 | フック |
TD156Dの価格帯
ラインナップ | 定価 | 実勢価格 |
---|---|---|
TD156DB 2.0Ahバッテリ1個+充電器 | 26,300円 | 19,800円 |
MTD002DWA 2.0Ahバッテリ1個+充電器 | 25,600円 | 15,000円 |
TD149DZ 本体のみ | 18,000円 | 12,500円 |
FWH18DA(BG) 2.0Ahバッテリ1個+充電器 | 23,700円 | 12,800円 |
同等機種のLightバッテリ版MTD002Dより高いのは事実
『TD156DB』は2025年6月時点で20,000円弱で販売されており、これは同等スペックの18VLightバッテリ版「MTD002D」と比較すると5,000円ほどお高くなってます。が、
Lightバッテリの問題点
- 対応機種が極めて少ない(4モデル) ※2025年6月時点
- 今後の新機種展開も期待薄
- バッテリ容量が少ない(2.0Ahが最大容量)
LXTバッテリのメリット(ベーシック含む)
- 対応機種が豊富(393モデル) ※2025年6月時点
- 継続的な新機種投入
- バッテリの種類も豊富(最大6.0Ah) ※今後さらに大きくなる予想も
とのことから、将来性を考えると、5,000円の価格差は将来の拡張性への投資と考えれば十分納得できる範囲です。
18VLXT機種と比較
18VのLXT機種「TD149D」もスペック的に近く、こちらは本体で12,500円。
『TD156D』が本体のみの販売が無いので単純比較はできないですが、12,500円に+7,000円でバッテリと充電器が付くと考えるとかなりコスパは良し。
ちなみにLXTバッテリで同じ構成にしようとするなら「BL1820B」(10,000円)+充電器「DC18DF」(8,300円)で合計約30,000円となり、『TD156DB』の安さが際立つ形です。
ただ、ベーシックバッテリは充電時間が長いことがデメリット。
なので、充電時間が長くても待てる!という方にとっては『TD156DB』のLXTベーシックシリーズはお財布に優しくて助かる商品です🎵
HiKOKIのDIYモデルと比較
HiKOKIのDIYモデル「FWH18DA」、同じ構成の(BG)であれば約12,800円で購入可能で、こちらのバッテリはプロ用工具とも兼用。
インパクトドライバとしての性能のとしてはトルク値(140N・m)がやや『TD156D』(155N・m)より劣るものの、DIY用途としては気にならない差。
それよりも7,000円の価格差は非常に大きく、マキタにこだわらないのであれば、「FWH18DA」は良い選択肢になります。
TD156Dの外観とサイズ・重量
外観・基本スペック

楽天で『TD156DB』を購入。
ソフトケースかなと思っていたんですが、予想に反しプロ用同等のしっかりしたハードケースです。
セットの中身はコチラ。

TD156DBのセット内容
- インパクトドライバ本体
- バッテリ(BLB182)×1個
- 充電器(DCB18WA)
- 取扱説明書
ドライバビットが入らなくなったのはなんでだろ?


BLB182バッテリー取り付け。
バッテリ容量は2.0Ahと少ないですがその分コンパクトですね。


手持ちの感じも軽くて扱いやすいです。


バッテリ(BLB182)取り付け時の重さは1.3kg。
ちなみに通常のLXTバッテリ(BL1860B)取り付け時は約1.6kgとなってます。
各種機能

機能 | 内容 |
---|---|
モード設定 | 非対応 |
ビットワンタッチ取り付け | 非対応 |
防水・防塵 | 非対応 |
Bluetooth通信 | 非対応 |
ライトバッテリーのDIYモデル「MTD002D」をLXTバッテリーモデルに変換したモデルになるため、機能らしい機能はLEDぐらい。
楽らくモードや強弱設定も無いので、扱いにはある程度の慣れが必要。

LXT Basicバッテリについて
LXTバッテリと互換あり

LXTベーシックバッテリの登場によって、マキタ18Vのバッテリシリーズは現時点で3種類が存在。
従来のLXTバッテリとLXTベーシックバッテリは互換あり(※ただ充電器は別)でいわゆるプロ用工具にのみ装着可能。(ホーム用工具には使えない)
Lightバッテリはホーム用工具にのみ装着可能。(プロ用工具には使用不可)
バッテリシリーズ | 使える工具 |
---|---|
LXTシリーズ | プロ用工具 |
LXTベーシックシリーズ | プロ用工具 |
Lightシリーズ | ホーム用工具 |

従来のプロ用工具にも使えるので、低容量バッテリを持ってないって方は、この機会にコンパクトに使えるバッテリとして揃えるのもありっちゃありです。
充電器は専用品。充電時間が長い。。。

LXTベーシックバッテリ(BLB182)は専用充電器(DCB18WA)でのみ充電可能な点は要注意、従来の18V用充電器(DC18RF等)では充電できません。
試しにDC18RFにBLB182を装着しようとしましたがダメでした。

また、フル充電にかかる時間は約90分。
冷却機能が無く、その分、バッテリも充電器も価格が抑えられているものの、1時間半はさすがにちょっと長い。
BLB182バッテリ1本で生きていくのであれば、使用予定日の前日に充電しておくとか、長時間使用する時は充電時間も考慮しておかないと、思うように作業が進まない可能性大です。
他機種との比較
マキタ(18V)DIYモデル:MTD002Dとの比較

MTD002D | TD156D | |
---|---|---|
モータ | ブラシモータ | ブラシモータ |
最大トルク値 | 155N・m | 155N・m |
最大回転数 | 2500回転/分 | 2500回転/分 |
最大打撃数 | 3000回/分 | 3900回/分 |
モード切替 | 無し | 無し |
その他機能 | LED | LED |
実勢価格 | 15,000円 (バッテリ×1,充電器付) | 19,800円 (バッテリ×1,充電器付) |
マキタのDIYモデル「MTD002D」と比較してみます。
「MTD002D」をLXTバッテリモデルに改良したのが『TD156D』というだけあって、持っているスペックはほとんど同じ。
最大トルク値は155N・m、で最大打撃数は『TD156D』の方が多くなってますが、実使用上ではその差はほとんど感じないと思います。
搭載してる機能もどちらもLEDのみ。
外観も写真の通り、一目ではその違いが分からないくらいになってます。
価格的には「TD156D」の方が5,000円高くなってますが、将来への投資と考えればこの5,000円は支払っても損は無し。
今からならどちらを選ぶの?との問いに関しては間違いなく、『TD156D』です。
HiKOKI(18V)DIYモデル:FWH18DAとの比較

TD156D | FWH18DA | |
---|---|---|
モータ | ブラシモータ | ブラシモータ |
最大トルク値 | 155N・m | 140N・m |
最大回転数 | 2,500回転/分 | 2,700回転/分 |
最大打撃数 | 3,900回/分 | 3,600回/分 |
モード切替 | 無し | 無し |
その他機能 | LED | LED |
実勢価格 | 19,800円 (バッテリ×1,充電器付) | 12,800円 (バッテリ×1,充電器付) |
HiKOKIの18VDIYモデル「FWH18DA」と比較してみます。
最大トルク値は『TD156D』(155N・m)の方が「FWH18DA」(140N・m)よりちょっと上なので、よりパワフル。
その他機能はほとんど差はなく、インパクトドライバ自体の使い勝手に関しては正直甲乙つけがたし。
バッテリについては『TD156D』がLXTベーシックシリーズで従来のLXTシリーズと互換性を持ってますが、充電器は専用機が必要なのが難点。
対して「FWH18DA」に付属してるバッテリはプロ用と全く同じシリーズなので当然ながらプロ用工具にも使用可能かつ充電器も専用機は必要ないのでバッテリの汎用性に関しては『TD156D』に比べるとやや上。
大きく差が出てるのは価格で、2025年6月時点で『TD156DB』が19,800円、「FWH18DA(BG)」が12,800円でその差は7,000円。
DIY用途と考えるとスペック的に大した差は無く、バッテリの汎用性は「FWH18DA」の方が上、この2機種で選ぶなら「FWH18DA」。
ただ、マキタの方が好き!、既にマキタ18Vを持っていて低容量バッテリ含めて手軽なインパクトが欲しい場合に関しては、選択肢としてアリかなとも思います。
実際に使ってみる
コーススレッドやらピアスビスやら試し打ち
材料 | 太さ×長さ |
木材 | Φ3.3×45mm |
Φ4.8×90mm | |
Φ5.2×120mm | |
鉄板t3.0mm | Φ4×10mm |
杉材コーチボルト | Φ9×75mm |
実際に使ってみた感想としては、かなりパワフルで扱いやすい。
ただ、モード設定が全くないので、回転数の調整はトリガーの引き具合=自分のさじ加減次第。
マキタの楽らくモード等のようなアシスト機能が無いので、初心者の方にとっては慣れが必要にはなってきますが、それも時間はかからないと思います。
コーススレッド120mmのビス打ち速さ
当ブログでは120mmのコーススレッドのビス打ち速さで各機種を比較。
※木材硬さの違いや、トリガーの引き方の微妙な違い等の条件で誤差は多少あるかと思いますが、参考までに。

120mmのコーススレッドを打ちこむのに大体3秒強。
DIYモデル版の「MTD002D」が約3.6秒なので若干早くはありますが、ほとんど誤差範囲内。
他マキタ18Vのプロ用工具(TD149D等)と比較しても若干速め、18Vのフラグシップ「TD173D」と比較するのはさすがにかわいそうなので割愛。
なお、HiKOKIのDIYモデル「FWH18DA」は約7秒かかっているので、これと比べるとだいぶん作業スピードは速いので、作業効率を求めるなら『TD156D』ですが、価格差7,000円を払うほどではないかなと思います。
TD156Dのメリット・デメリット
というわけで、情報をまとめると。。。
メリット | デメリット | ||
〇 |
18VLXTバッテリと互換あり。 | ✕ |
他DIYモデルと比べて価格が高い |
〇 | 従来機の18VLXT機種よりも低価格で導入可能 | ✕ | 本体のみのラインナップ無し |
〇 | DIY用途・プロ用セカンド機には十分な性能 | ✕ | LXTベーシックバッテリの充電器は互換なし |
というわけで、冒頭にも記載してましたが、『TD156D』をオススメできる人は
こんな方にオススメ♪
- すでにマキタ18V LXTバッテリを持ってて、小容量バッテリを増強したい。
- もしくは今後マキタ18Vで生きていこうと考えてる
- DIY用途・セカンド機種を探してる
別の機種が良さそうな方
まとめ

ということで今回は『TD156D』をレビューしました。
あらたに登場した18VLXTベーシックバッテリシリーズを付属した第一弾機種。
インパクトドライバとしての性能に関してはホーム用Lightバッテリ「MTD002D」と同等で、DIY用途としては十分に使える機種。
ただ、マキタさんにこだわらないのであれば価格勝負でHiKOKIさんの「FWH18DA」の方がコスパ良しです。。。
18Vバッテリ
BL1860B:6.0Ah

BL1850B:5.0Ah

BL1840B:4.0Ah
BL1830B:3.0Ah

BL1820B:2.0Ah

BL1815N:1.5Ah

18V充電器
DC18RF ⇒ BL1860B:フル充電40分
DC18RC ⇒ BL1860B:フル充電55分

DC18RD(2本同時充電) ⇒ BL1860B:フル充電55分

DC18SH(2本同時充電) ⇒ BL1860B:フル充電130分

DC18SD(2本同時充電×2) ⇒ BL1860B:フル充電130分
