DIYに欠かせない電動ドライバドリル(電ドラ)。
DIYをたしなむ人で持っていない人は居ないんじゃないかと思うぐらい必須であり基本の工具です。
電ドラ1つ持っていれば棚を作ったり、壁に穴を開けたり、金属を研磨したりなど、DIYの幅が広がります。
そう言われても初心者の方からしたら、使い方わからんし、どう扱ったらいいものやら。
マキタの「DF030」を例に使い方をご紹介します。
電動ドライバドリルについて
何をするもの?
電動ドライバドリル(通称:電ドラ)の名前の通りドリルやドライバーの役割を持った電動工具です。
ビットと呼ばれる先端に取り付けるパーツを交換して、ネジをしめたり、穴を開けたり。
人の力では到底できない長さのネジを止めたり、固い木材に穴を開けたりすることができるので、持っているだけでDIYの幅はグンと広がります。
各部の名称
- 本体
- トリガー
- チャック
- バッテリー
- LEDライト
- 速度切り替えスイッチ
- 正逆転スイッチ
- クラッチリング
各部の名称を覚える必要はありません。それぞれのスイッチの機能は下で説明していきます。
実際に使ってみよう
バッテリーを充電する
当たり前やろ、と言われそうですがまずは充電から。
電ドラ本体の下に差さっているバッテリーのくぼみ部分を指で押さえながら引き抜きます。
バッテリーを付属の充電器に差し込むと、充電器のランプが赤色に点灯し、充電が開始されます。
充電器のランプが緑色に変わると充電完了。(バッテリーが空の状態からだと大体50分ぐらいで完了)
電ドラにバッテリーを取り付けます。
充電ができない?
バッテリーを差しても緑色の点滅のままだったり、赤色の点滅のままだと何かしらの原因で充電ができてません。
- バッテリーがしっかりと奥まで差さっていない
- バッテリーや充電器が高温になっている
- バッテリーを差し込むところに木くずなどのゴミが入り込んでいる
など。外で作業・充電しているとバッテリーが高温になっていることもしばしば。充電するときは屋内や日陰で。
ビットを取り付ける
電ドラの先端にビットと呼ばれるドライバーやドリル用のパーツを取り付けます。
電ドラのチャック部分を引き上げながら、ビットを六角穴に差し込む。
差し込んだら、チャックから手を放せばチャックが自動的に戻りビットを固定してくれます。
安全に作業するために
ビット取り付け後は念のためビットを引っ張ってみて、ちゃんと取り付けられているか確認する癖をつけておきましょう。
上手く取り付ついていない状態だと、使用中にビットが抜けたりして怪我する可能性もあります。
正逆転スイッチを設定
電ドラの真ん中あたりにある正逆転切り替えスイッチ。
矢印が描かれており、矢印の向いている方向に進んでいきます。
ネジを締めたいのであれば矢印が電ドラ先端(ビット方向)を向いている方を押し込み
ネジを緩めたいのであれば矢印が電ドラのお尻を向いている方を押し込みます。
※どちらも押し込まれていない中間位置の場合は、ロックがかかり電ドラは動きません。
引き金を引く
あとは引き金を引けば、電ドラの先端が回転し、ネジを締めたり、ドリルで穴を開けたりできます。
キレイにネジを締めるには?
材料に対して垂直に
「キレイに上手にDIY」を目指すなら基本にして最大のコツです。
材料に対してネジと電ドラが垂直になるように目で見て確認し、ネジを締めていきます。
ネジが斜めに入っていくと、見た目がよろしくなかったり、最悪の場合、木割れしたりすることもあります。(敢えて斜めに入れる場合もありますが)
初めのうちはなかなか慣れなくて斜めに入ってしまうこともありますが、気を付けて作業していれば、徐々に上手になっていきます。
なかなか面倒ですが、根気よくが上達への道です。
押し付けながらネジを締める
ネジを締めるときはネジに電ドラを押し付けながら、トリガーを引きます。
トリガーを引く手と反対の手で電ドラの後ろ部分を押さえます。
押しつけながらネジを締めないと、ビットが回転する力に負けて電ドラが浮き上がってしまい、うまくネジが締めれません。
回転する力に負けるときにネジ溝(プラス型の溝)をつぶしてしまい、ネジがダメになることもしばしば。
実際に5本ぐらいネジを締めてみると、どのくらいの力で押し付けたらいいか、感覚がつかめるでしょう。
始めはゆっくり、最後は一気に
電ドラはそのほとんどがトリガーをどれだけ引くかで回転スピードが変えられるようになっております。
ネジを締めるときは初めはトリガーを少し引いてビットをゆっくり回転させながらネジを締めていき、ネジが半分ほど入ったら、トリガーを引いて一気にネジを締めます。
入れ始めはちょい押しを繰り返して少しずつネジを締めていく方法もオススメです。
初めのうちはネジが不安定な状態で、いきなり回転スピードを上げてネジを締めようとするとネジが暴れたり、つなぐ木材同士がズレてしまう恐れがあるため、ゆっくりネジを締めていきます。
最後一気に締めるのは強い力で締結させるため。
時間が経ってネジが緩んでこないよう、最後は思い切っていきましょう。
木材をクランプで固定する
ネジを締めるときの力は想像しているよりも強く、ネジを締めるときに木材がズレてしまうことも多いです。
また、電ドラを押さえるのに両手を使うため、肝心の木材を押さえておく手が足りません。
ですので、ネジを締めるときはクランプを使って、ネジ締めする材料同士をピタッと固定したり、作業台などにクランプで材料を固定しておくと良いです。
そうすれば材料がズレたりることなく、キレイにネジ締めすることができます。
締め付け力を正しい設定に
電ドラのチャック付近にある数字の書いた黒いリング。このリングを回して締め付け力を設定することができます。
1が最弱で数字が大きくなるにつれて締め付ける力が強くなっていきます。
電ドラの中にはクラッチと呼ばれる機械機構が入っており、設定した力が電ドラにかかるとそれ以上はビットが回転しないような構造となっております。
電ドラが、もうこれ以上はやめとき!と、勝手に力加減を調整してくれるわけです。
でもなぜ力を設定する必要があるのか?
それは木材のネジ締めをする際、木材の材質や厚さ、ネジの太さや長さなどによって最適な締め付け力が変わってくるからです。
ネジ締め(本番)をする前にクラッチリングを「1」に設定しておき、徐々に設定を上げながらベストな仕上がりになる設定を探していく方法がオススメです。
ネジ締め仕上がり
ネジ締めの正しい仕上がり具合は、下の画像の真ん中のネジのように木材に若干食い込むぐらいがベストです。
右側のネジように最後まで締まっていないと、木材同士がしっかりと締結されておらず、すき間ができたり、時間の経過とともに抜けてきてしまう可能性があります。
反対に左側のネジように締め付け過ぎると、上の材料を貫通してしまったり、止める板の厚みが薄くなるので締結力も落ちてしまいます。
正しく使って怪我無く楽しいDIYに
電動工具は正しく使えばDIYにおいて非常に便利で、DIYの幅を広げてくれます。
ただし、使い方を誤ったり、ちょっとぐらい良いか、が怪我の元になったりします。
(ただの電動ドライバでも回転中にネジから外れ、ビットを手に刺してしまうなんてことも十分あり得ます。)
怪我してしまった後に、後悔しないよう、正しい使い方をマスターして、楽しいDIYになることを願っております。